平方録

確定申告とコップ酒

善良な納税者として生きてきたから、確定申告に行ってきた。
寒風吹きすさぶ中を歩いて35分。
気象庁のホームページによれば24日の湘南地方の最高気温は8・5度。最大瞬間風速が11.3メートルを記録していたから、単純計算で体感温度は-3度だったはずである。
ブルブル震えて首をすくめるわけだ。

そんな天候だから、少しは空いているだろうと思いきや、鎌倉税務署の地下に設けられた申告会場は人いきれで羽織って行ったウインドブレーカーを脱ぐほど。
11時15分くらいに着いて、税務署を後にしたのが1時少し前だから、随分長い時間閉じ込められていたことになる。
みんな静かに順番を待ち、ようやく順番が回ってきてパソコン画面とにらめっこを始めれば、「なんのこっちゃ?」と疑問を抱く表示が現れ、その度に近くの係員を呼んで聞けば「ああ、そこは飛ばしていいんです」とのたまう。
飛ばしていいものなら最初から外しておけと言いたくなるが、皆さん黙々とパソコンに向かって数値を入力していく。

パソコンの苦手な人は係りの人に任せているが、自分でやりもしないで何を興奮しているのかと思えるくらいに、大きな声を上げている人がいたりして、お金を差し出す儀式は人をして気持ちを高ぶらせるにたる一大イベントなのである。
飼いならされた国民というべきか。
あれで税務署員の態度がつっけんどんだったり、不親切な対応だったら許せたものではないが、敵もさる者、年に一度のこととあって愛想よく応対しているのは当然である。

つらつら思うに、この行為・作業はお金をふんだくられるために、わざわざ出向くのである。
どこにそんなお人よしがいるんだと思えるほどだが、それをさせているのが「お上」なのであり、読んで字のごとく我らより「上」だというのである。
そこで働く人をパブリックサーバントともいうけれどね。
まぁ、これは義務で、善良を持って宗としている身としては、四の五の言うのは口だけである。

終わってみれば、5万円近くをふんだくられるとになったが、やれやれで、そば屋でゴマだれそばに常温の樽酒をコップ一杯飲んで一息ついたのである。
去年は6万円戻ってきたのに…なんて、けっしてやけ酒ではありません。

どんより曇って寒い日にも関わらず、駅前から八幡様に向かう道筋には人があふれていて、相変わらずである。
八幡宮本殿階段脇の倒壊してしまった隠れイチョウの根元から伸びてきている次世代は真っ直ぐ天に向かって伸びている。
わが家のナンキンハゼもかくありたいものだが…。

一昨年の11月から工事中で、覆いで囲われていた段葛も来月下旬にはお披露目開通されるらしく、たまたま通りかかったら報道関係者に公開しているところに出くわし、ちゃっかり紛れこんで写真を撮ってきた。
何せ、納税のための手続きを済ませてきたばかりの善良な国民ですからね。何をはばかることがありますか。



ところで、一昨日のブログ「早春賦とモーツアルトと初音」の中で、早春賦を「小学唱歌」としたところ、『「新作唱歌」第3集に「高等女学校程度」とある。もともと学校唱歌ではなく、歌の好きな女学生向けだったようだ』というご指摘をちょうだいした。場所も安曇野穂高町辺りと書いたら、『大町説もあるから両論併記を』とも。
ありがたくお聞きし、早速原文を手直ししておいた。ありがたいことである。





改修工事がほぼ完了した若宮大路の暖葛。これまでは未舗装だったが、自然に近い素材で舗装しているようだ。土ぼこりが立たなくて済む。サクラも若木に植え替えられた。開花の時期と開通が重なるらしいから、花の見ごろの薄暮の頃など、大いににぎわいそうである。(上が海岸に向かう二の鳥居方向、下が八幡宮方向)


イチョウの後継者もすくすく成長している。


八幡宮境内源平池脇の早咲きのサクラ。


こちらは参道わきのトイレ前のサクラ。花がちょっとピンクがかっている。
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