鎌倉の紅葉のピークは例年だと12月初旬ということになっている。
南側は海に面し、残る三方を低いながらも幾重にも折り重なる山々が連なって自然の要害になっている鎌倉は、ヒョイと顔を上げさえすれば周囲の山々の木々の色づきが目に入る。
全国から届く紅葉の便りを耳にすると、押しなべて今年は例年と比べて1週間から10日程度遅いというのが主流のように思われる。
11月中旬に訪れた大分の湯布院で思いがけずきれいな紅葉に出会って「へぇ~」「ほぉ~」を連発してきたが、泊まった宿の社長によれば「こんなに遅い紅葉は生まれて初めてです」だったようだ。
京都の叡山電鉄では毎年、線路の両脇に植えたモミジが作り出す"モミジのトンネル"をライトアップし、それを車中から愛でる電車を走らせているっそうだが、今年に限ってなかなか色づかないために2度も延期しなければならなかったそうである。
そんなわけで鎌倉も遅れているのだろうと思っていたが、どうもそれほどでもないようで、例年と変わらないこの時期、良く色づいているように感じられる。
11月中旬に最高気温が札幌より低い日が連続したりしたせいもあって、紅葉を担う木々はすっかりその気になったのではないかと思う。
そんなわけで、紅葉がきれいな寺の一つでも覗いておこうかという気になり、鎌倉五山の第4位、北鎌倉の臨済宗円覚寺派の浄智寺の門をくぐってみた♪
浄智寺は茅葺きの建物がいくつか点在し、紅葉に趣を添えている
全国の紅葉の名所と比べたら見劣りするだろうが、そこそこに色づいてはいる
紅葉も黄葉も同時に楽しめた
書院の茅葺き屋根を覆う紅葉
若葉のころもうっとりするくらいきれいなモミジだが、秋の色づきも悪くない
静かな初冬のひと時でありました♪
本堂の曇華殿前のイチョウがよく色づいていた
もう散ってしまっているんじゃないかと思ったが…
時折吹く風にはらはらと葉っぱが散りかかる
印象的な書院とその佇まい
七福神の布袋尊が祀られている
ここの住職にそっくりな顔をした布袋尊には、いつも"あっちむいてホイ"の相手をさせられる