ひときわ目立つのは真南の高いところに位置するオリオン座の3つ星だ。
このオリオンが輝くようになると季節が動いた証拠である。
大学時代に1年間、新聞配達をしていたころはこのオリオンと共に白い息を吐きながら200部の新聞を届けたものだった。
夏の星座の記憶がないのは、夜が早く明けてしまうせいでもあるが、オリオン座の天空に占める位置の確かさというものとも無縁ではないように思うのだ。
3つ星の軸を左下方向にたどっていくとおおいぬ座のシリウスがひときわ強く輝き、シリウスの左上方約45度の方角にはこいぬ座のプロキオンが光っている。
オリオンのペテルギウスと共に冬の大三角形を成す1等星である。
午前4時を過ぎたばかりの天空はまだ星座たちの天下なのだ。
このオリオンの3つ星を右上方方向にたどったところのおうし座のアルデバランの方角に向かってNSAが打ち上げた惑星探査機パイオニア10号が木星探査の役目を終えて飛行中だそうで、アルデバランに最接近するのは約170万年も後だそうである。
とてもじゃないが、現実離れした話である。実感できないことを悲しむべきなのかどうなのか、それすら判然としない。
打ち上げられたのは1972年3月2日だそうである。こちらは45年前のことだからぐっと現実感は増すが、地表時間というのか人間時間というのか、我々の尺度ではそれでも昔の部類に入るが、170万年などと聞くと何をかいわんやである。
全くの偶然で、ネットでアルデバランを調べていて初めて知ったことだが、ボクが社会人として第一歩を印した日に打ち上げられていたんである。おぉ同志よ!
今のボクも当初の役目を終えて飛行中なのだ。
同志はアルデバランの方角だそうだが、ボクもやがてどこかで悠久の「はるか彼方」行に乗り換えることになるのだ。
200万年とか2000万年とか…無限の旅になるのだろう。
地上付近はやや靄っているようだが、久しぶりに冬の星座にあれこれ思いが募ってしまった。
今日はご無沙汰状態が続いていた太陽がようやく姿を現してくれるようである。
運の良いことに3か月も前から予定していたゴルフの日なんである。
明日からまた雨が続くそうだから、この運の良さたるや国宝級ではあるまいかとびっくりしているところだ。
最後に勤めた会社の元同僚たちと遊ぶのだが、メールのやり取りでは既に「奇跡的」などと言う言葉が飛び交っているくらいだから、集まってくる連中もさぞかし目をぱちくりさせながらやってくることだろう。
きっと盛り上がるゼ、今日は。19番ホールが楽しみである。
やっと晴れた! 間もなく太陽のご尊顔が…=2017.10.18am5:36
夏の思い出……8月25日の夜明け
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