北鎌倉にある鎌倉五山の第4位、臨済宗円覚寺派浄智寺。
境内の岸壁をくりぬいて作られた洞窟に弥勒菩薩の化身といわれる布袋尊が祀られている。
時々、この布袋さんに無性に会いたくなる時がある。
別に、こちらの精神状態がどうとかこうとかとは関係なく、ただただ顔を見たいとフト思うのである。
岩山に掘られた狭いトンネルを抜けて布袋尊が見えてくると、自然に顔がほころんでくるのが分かる。
‶腹黒く〟変色した真ん丸の腹を撫でてみる。
腹黒い…と言っても、これはヒトの手垢で黒くなったもので布袋さんの腹の中身がにじみ出てきたわけでは決してない。
だからこの場合は触る側の問題なのだということに気付く。
人の前にさらされる神や仏はこうして世俗にまみれなければならず、なかなか楽ではないなとも思うが、嫌な顔一つしないでいつもと変わらぬ姿勢・態度で居続けているところはさすがである。
かくして布袋さんの笑顔に接しつつ腹を撫で、洞窟内の空気を吸うだけでボクの心の中にも何だかポッと小さな明りが灯ったような気持ちになるのである。
こんにちは
堪忍袋と呼ばれる大きな袋を肩に背負っているはずなのだが…
指先が気になる
この笑顔 それにしても、あっち向いてホイじゃあるまいし…
指さす方角にいいことありそうな 行ってみましょう…