テレビ番組で「解体キングダム」というのがある(あった?)
周囲に住宅やビルが立ち並び、その密集地域に建っている老朽化した煙突や鉄塔、果ては高層ビルまでを周囲に危険を及ぼさないように、静々、粛々と、地上からはうかがい知れない努力と方法で解体していく。
そんな解体の一部始終を紹介する番組だが、ああいう番組って、人知れない知恵が随所で発揮されたり、作業員たちの鮮やかな手さばきなどが魅力で、思わず引き込まれてしまう。
見方によっては作る方より難しいのではないかとさえ思われるところを、知恵の限りを尽くしてスイスイ乗り越えて行ってしまう人知の「すごさ」は千両役者が舞台の上で大見得を切る以上の拍手喝采ものと言っていい。
まぁ、そういう名場面的なものと比べたら見劣りするものの、システマ化された超大型重機が役目を終えて分解され、撤収作業をしているところに出くわした。
最初から着脱を繰り返して使うことを前提に設計された機械だから、組み立てだって解体だってスムーズに事が運ぶのは当然なのだが、普段あまり見かけない作業だけに実際に目の当たりにすると、「へぇ~、あそことあそこが別々になるんだ!」とか「ほぉ~、あんなところが折り畳み式になって引っ込んじゃうんだ!」などと感心しきりで見ていて飽きない。
パトロールの途中だったが、おもちゃ大好き少年のようにしばらく見物してしまった♪
猛暑日には一歩届かなかったようだが、34℃を超えてうだるトーキョーやヨコハマの大都会と比べれば海辺の街には涼しい海風が吹き抜ける
とはいえ、照り付ける日差しはまだ夏真っ盛りのころと何のそん色もなく、それでも自転車を新しくしたこともあって午前中からパトロールに出た
いつもの稲村ケ崎に出てみれば富士山や箱根などの西の県境方面が雲に覆われ、富士山はこの日もかくれんぼしている
雲が沸いているのは富士山、箱根連山、伊豆半島…だけ
南の海上はるか先の伊豆大島が薄っすらと見え、その上空にも雲が沸き始めている
パトロールだから江ノ島にもわたり、湘南港の突先にも寄ってみる
防波堤は立ち入りOKだが、ふ頭岸壁は一部沈下に伴う復旧・改修工事が行われていて立ち入りができない
休みの日になれば家族連れの太公望たちの竿が林立したところだが、ただいま締め出され中
超大型クレーンの分解・撤収作業がもう一台のクレーンを使って行われていた
まずはバランスをとるための重りを大型トレーラーに積み込み始めた
右奥にデーンと鎮座しているのが分解される超大型クレーン
キャタピラーをはいているが、その2つのキャタピラーの幅は一般道の2車線分はありそうな超幅広なガニ股
次はどこをバラそうってんだろう…
なるほど、アームの取り付け部分が外れるらしい
おっ、吊り上がった
物を釣り上げたまま45度回転させ、大型トレーラーの上に運ぶ
そろりそろりと慎重に卸、荷台に無事収まる
超大型クレーンを見ると運転台を人力で押してぱたんと横向きにしてしまった
僧か、運転台は折り畳み式で、持ち運ぶときはたたんでしまうようだ
ここまでの作業でちょうど11時
どうやら休憩時間らしく、作業員はみんな一升瓶のような大きな水筒を抱え、日陰や「エアコンの効く車に移動していった
この暑さだ、注意力が散漫にならないように適宜の休憩は欠かせないと見た
労基法とかそれに類する法律でも定められてんだろうな
解体に使われているクレーンの脇に最初にバラした超大型クレーンのアームが外され、行儀よく置かれている
湘南港の現場 右が防波堤、左が復旧・改修工事中の岸壁
以上、現場でしげしげと眺めた大きなクレーンの鮮やかな朱色が網膜に焼き付いていたところ、帰りの道端に同じ色のマルバルコウソウがたくさん咲いている場所があり「今日は朱色の日か!」とわざわざ自転車を降りて写真を撮った♪
園芸種で様々な色の花を咲かせるルコウソウとは近縁種らしいが、ルコウソウソウの葉がレースのように細くて涼しげなのに対して、こちらは葉っぱが丸いそうだ
畑の脇で土がいいのか、花はすでに閉じてしまっていたがツユクサもたくさん咲いている
こちらはツルボ四天王♪