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平方録

たえて桜のなかりせば…(峯山編)

朝から素晴らしい好天。

春分の日の休日を境に青空が期待できるのは22日だけ。

後は曇りか傘マークばかりが並んでいるから、サクラを見るなら、撮るなら、やっぱり青い空を背景にできる今の内…

そんな急かされた思いもあったし、家から見渡せる山のそこかしこにヤマザクラの白い塊が揺れて「見ごろだよ」と手招きしている。

前日の広町緑地は海辺特有の照葉樹の多い林相で、ヤマザクラはその中にポツリポツリと咲いているのだが、2日目の峯山とその周辺の山は他の種類の木々が遠慮するほどの、いわば「ヤマザクラの密集地帯」。
そんなところに樹齢280年とか200年と書かれた札を付けた巨樹が点在したりして、吉野の山もこんな感じのところだろうか…とまだ見ぬヤマザクラの聖地を思う。
握り飯だけだった前日とは違い、カップ酒も手に入れてウキウキと山道に分け入る♪
 
 

お目当ての峯山頂上付近に近づくと菜の花が咲いていて付近のヤマザクラの花が開きかけている


頂上方向を眺めると手前のヤマザクラはまだつぼみのままだが、奥には咲いた木も何本か混じっている


残念なことに峯山の頂上を取り巻く十数本の桜はまだ咲いているのは数えるほど
見頃になるのは1週間ほど先になりそうで、そういう時差が生じるのも見頃の分散になるわけで楽しみが増えると言うもの♪


頂上から南を見ると相模湾が見える


南東方向に目をやれば頭を出したヤマザクラがあちこちで存在を主張する


そしてヤマザクラ越しに見る西の方角には…


春霞が無かったので思いのほかクリアカットにきれいに見えた


丸太のベンチに腰を下ろし、富士山とヤマザクラを肴に…♪
平日のせいもあるが、この隠れたヤマザクラの名所はまだあまり人に知られることも無く、5,6人見かけた程度
富士山もヤマザクラも一人占め♪


尾根道をたどって峯山に続く隣の山に向かう


菜の花とヤマザクラの競演
 





ここは鎌倉なのだが、人の気配のない山の中♪




腰を下ろしてしばらくここの空気に染まっていたくなるような光景が続く


ほんの数年前まで、この辺り一帯は超密集状態の笹薮に覆われ、ヤマザクラに近づくことさえできなかった
それが、この山を見渡すところに住んでいた一人の男性の呼びかけで集まったボランティアの力で笹薮が切り開かれ、このような景観が出現したのだった


足元に「樹齢200年の山桜」と書かれている 開花はあと数日といったところ


開花している木々と、もう少しの木々は「もう少し」派が優勢で、楽しみはこれから


富士山を背景に咲いているのはオオシマザクラ系だろうか 
 

五分咲きだった広町緑地の大桜はオオシマザクラだった


このヤマザクラには「樹齢280年」と書かれている


至る所で巨木が枝をくねらせている


1週間か10日後にもう一度訪れようと思いつつ、高いこずえの天辺で咲いている花に別れを告げ、山道を下る
 
 
 
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