昨日、パトロールから戻ってサンルームのように日当たりの良い部屋でくつろいでいると、耳元でプ~ンという羽音がした。
蚊に間違いない。
一体全体、あのプ~ンと言う羽音くらい忌々しく、憎たらしい音が他にこの世にあるだろうか。
顔の辺りで聞こえていた羽音が突然止んだので、「ハハァ~ン、顔のどこかに止まって血を吸う気だな」と集中してみたが、どこに止まったのか分からない。
分からないまま手をこまねいているのもシャクだし、一番羽音が強く聞こえた右の耳周辺を自分の平手でピシャリとひっぱたいてみた。
すぐに手のひらを見たが、首尾よく行けば手のひらでぺしゃんこになっている蚊の残骸を見ることができるのだが、影も形も無いということは逃げられたらしい。
もちろん自分の顔をひっぱたくわけだから、当然手加減しているので逃げられて当然だが、平手打ちを食らった風圧で耳がキ~ンと鳴り、頬がしばらくヒリヒリと痛んだ。
自分自身に喝を入れるというのは「痛い」ことなのである。
事情を知らない人が見ていたら、突如自分の顔を平手打ちしてしかめっ面をするわけだから、随分と変わった奴だと思うに違いない。
いくらサンルームのような暖かさとはいえ、朝晩は10度を下回るほどだから季節外れの蚊であることは間違いないが、真冬でも羽音を聞くことがあるから、どこかボクらの気付かないところで寒さをしのぐ場所でもあるのだろう。
こちらとしてももとよりそのつもりで、パソコンを置いたテーブルの下にはまだ缶入りの渦巻きの蚊取り線香を仕舞わずに出しっ放しにしているのだ。
昨日はその蚊取り線香を1時間分ぐらいの長さに割って火を付けた。
蚊取り線香ってやつは、あの除虫菊を燃やした香りがなかなかいいもので、夏の暑さを演出する小道具としても好きなのだが、秋も深まったこの時期に嗅ぐとそれほど好ましくは感じられず、目や鼻腔をくすぐる煙が邪魔で鬱陶しかった。
やはり季節外れと言うのはそれだけで価値を減じるものである。
賞味期限が切れたということでもあるのだろう。
昨日投開票が行われた静岡と山口の参院補選で保守王国の山口こそ自民に譲ったものの、静岡では野党候補が自民新顔と接戦の末、議席を奪い返した。
これで来週に投開票される総選挙が俄然面白くなった。
ウソばかりつき、ウソで塗り固めているものだからロクな説明が出来る道理もなく、まったく説明責任を果たさないままコロナでは多数の国民を見殺しにし、金持ちだけに甘い汁を飲ませる経済政策で国民を騙し続け格差社会をさらに広げることしかできなかったアベなんちゃらとガースの、そして新たに登場した人物までもが何の仕事をしないうちから絵にかいたような‶ウソつき3世〟の地肌丸出しで、この3人に対する国民の審判が下る。
いくらなんだって「次もこれまでの調子で頼むよ」と考えるのは一部の金持ちくらいだろう。
心ある大半の有権者は「いくらなんでも酷すぎる。いい加減にしてもらいたい。少しは頭を冷やせ!」とお灸を据えようとしているに違いない。
こちらの賞味期限も、とっくに切れているのだから。
たまりにたまった怒りのマグマの一部が静岡で顔をのぞかせたってことだと思う。
期待したいね。
見出し写真を含めて北鎌倉・東慶寺のリンドウ リンドウは鎌倉幕府を開いた源氏の家紋だが、今は鎌倉市の「市の花」に指定されている