家を出る時は「50kmくらいかな」と思っていたのだが、気持ちよく晴れていたし風も弱く、絶好の自転車日和 ♪
で、いつもの波打ち際の自転車道を西に向かい、相模川に出たところで右岸堤防に移り今度はぐんぐん北上する。
東海道線を越え、東海道新幹線をくぐり、東名高速、小田急線を越えてなお進んだ40km付近で「待てよっ、これ以上進むと同じ距離を戻らなくちゃならない」と気付き、そこでようやく方向転換する。
この頃になると少し薄雲が広がって来て、丹沢山塊に近い分、何となく冷えて湿った空気が流れ込んできているようにも感じられ、そういやぁ天気予報は「午後になると雷雨に注意」なんて言っていたなと思い出す。
家までまだ20kmも30kmも残したところで雨と雷に遭うなんて真っ平御免だと思いつつ、推進力はロートルの1人力だから時速はたかだか20kmソコソコであるが、それもどこまで続くやら…
しかも、来た道を戻るなら平坦だが、自宅のある東南方向に向けて斜めに突っ切って帰るには相模川が作り上げた河岸段丘を登り、さらに目指している境川までいくつかの起伏が待ち構えている…
おなじみの湘南海岸自転車道を西に下る
国道134号の湘南大橋を渡りながら相模川が海に注ぐところを見る
湘南大橋を渡り相模川右岸堤防に出た ここから右岸を北に向かってひた走る
河口からそれほど離れていない場所に川岸を掘り込んで作られた須賀漁港を迂回しながら自転車道が伸びている(画面右が相模川)
東海道線をくぐった先の河原にきれいなサッカーコートが現れ、Bellmareと書かれたライトバン2台が止まり、ユニフォーム姿の連中が柔軟体操をしていた
サッカーJ1の湘南ベルマーレの練習グランドだ
貧乏チームはこんな河原の一角のクラブハウスもない場所で黙々と猛練習を積み重ね、とにかく走れ走れでJ1リーグに何とか踏みとどまっている
ハングリーな環境から有望な若手がどんどん出てきて、活躍するとすぐにビッグクラブから引き抜かれてしまうのが悩みの種だが、そうするとまた次の有望株が誕生するから心配はいらない
そういう有望株はまさにこのグラウンドから生まれ育つのだ
2年前だったか、大型台風に相次いで東日本が襲われた時、大増水した川の水がグランドを覆い、水が引いた後、堆積した土砂やごみでしばらくの間使い物にならなかったが、やっと復旧して今その爪痕は残っていないように見えた
斜張橋の美しい、その名も湘南銀河大橋をくぐる
寒川取水堰
堰の横にはアユなどの上り下りを妨げないよう魚道が設けられているが、アオサギが2、3羽待ち構えていて魚道を上り下りする魚影を狙っている
舗装した護岸から砂利道の護岸に代わるころ、前方を東海道新幹線の列車が視界を横切る
鉄橋の下をくぐる時にたまたま列車が通過すると、それはすさまじい轟音とともにやって来て、恐ろしさで思わず首がすくむ程
渋滞の門沢橋(奥)と新しくできた圏央道と東名高速を結ぶ連絡道をくぐる
堤防のすぐ下に某乳酸菌飲料メーカーの事業所があり自動販売機で水分と栄養分を補給する
土手の上の道の両側には何故かガウラが植えられている
反対運動を無視して造られた相模大堰
カヌーイストの野田知佑さんらを招いて開かれた反対集会は盛り上がったが、当時の建設省は建てる計画が端から市民の反発を受けて反対されるので無視を決め込んだ
もっともらしくこんな漁道を作るくらいなら…
東名高速の下をくぐる
そういやぁアユ釣りが解禁になったんだった
河原では一定間隔に距離を保った釣り人が竿を出している
小田急の箱根湯本行きロマンスカーが川を渡り始めた
なんでこんな名前にしたのか「あゆみ橋」 厚木市のこの橋まで河口から18km
わが家を出発して36km地点
あゆみ橋から三川合流地点を見る
かつて若かりし頃、新聞休刊日にこの河原に仲間で集まりバーベキューなどして騒いだことがあった
その際、会社から乗ってきたジープ型の4輪駆動車で川の中を水しぶきを立てながら走り、せがむ子供らを乗せても走ってちびっ子たちに英雄視されたことを思い出す
右岸から左岸に渡り、丹沢山塊を横目にさらに上流を目指して北上する
気が付くとこんな堤防道路に代わってしまった
「1級河川の堤防がまさかこんな狭苦しく、木々がうっそうと茂っているはずがない」と思い、広い所に出てスマホの地図で現在地を調べると、支流の鳩川に入り込んでしまっていた
どこで間違ったのか、今でも不思議だが、途中に公園があり、その辺りが怪しい
とにかく本流の上の堤防に戻る
この辺りが40km地点 海老名市を過ぎてもう座間市との境ぐらいだろうか
山が近いせいか、何となく空気が湿り始めたようで「午後は雷雨に注意」が頭をよぎる
川沿いを離れてとにかく自宅のある南東方向を目指す
とりあえず南に下ろうと進路を定めると突然、相模線の電車とすれ違う
さらに南に向かえばJRと小田急と相模鉄道が合流する海老名駅がある
この海老名は県内でも発展著しく、とにかくビルが林立し始めているのに驚く と同時に駅の北側から南側に横切るのに小田急と相鉄線が邪魔してなかなか渡れない 仕方なくエレベーターで自転車ごとペデストリアンデッキの上に上がり、改札口前を横切って南側に抜けた
他にも方法があるんだろうが、地理不案内なのだからしょうがない
それにしてもボクの知るエビナはもう少し牧歌的だったけどな
それやこれやがあって、コンビニで握り飯を買い田んぼの脇で立ったまま食べ、家路をたどると再び新幹線をくぐったなと思ったら倉見神社に出た
倉見と名乗るからには寒川町だなと知れる
この辺りまでくるとボクのパトロール範囲のちょっと外側に当たり、何となく見覚えのある風景が広がる
慶大の湘南キャンパスの前を通り過ぎ、もう一山かふた山越せば目指す境川に出会うはずだ
境川の堤防の上に作られたサイクリング道路を南下すれば江ノ島の目の前の出る
わが家までは目と鼻の先である ♪
結局、だらだら坂を2つ上り、下った先で目指す境川の提に出る
相模鉄道いずみ野線と横浜市営地下鉄ブルーラインが終点の湘南台駅に入る直前の高架橋の下をくぐる
ここらあたりまでは北側のパトロール範囲
白鷺橋
旧ドリームランドの高層ホテル もう見慣れた景色だ
この直前「国道1号まであと5km」という表示を見た
家まであと10km程度だ 湿りかけていた空気はどこかに消え去り、再びよく晴れ上がった空に夏の太陽が戻ってきた
帰り道は東南方角にショートカットしてきたので走行距離は75km
歳の割にはよく走ったんじゃないか ♪
見出し写真は昨日までツボミだった我が家近くのヤマユリ
帰りがけに見たらきれいに咲いて出迎えてくれた ♪