散歩コースである近所の山際の小道の人の手の届かない小高い所にヤマユリが咲いているのを見つけた。
株は2株あって、一つの株はまだ2輪だけしか咲いていないが、もう一株はすでに7、8輪もの花を開かせていて山際の小道一帯に甘い香りを漂わせている。
ヤマユリは花の一つ一つが大きくて豪華、しかも香りがとても良く強いのが特徴で「百合の王様」と呼ばれるらしいが、ボクは「百合の女王」という呼び名の方が相応しいのではないかと思う。
この花は神奈川県の県花に指定されていて郵便切手にもなっている。
今ではハガキは62円もするが、その頃は確か50円切手で発売された。
ボクは現役時代から人が電話や電子メールで済ますようなお礼の類やちょっとしたお知らせなどをする時、自分で撮った写真を絵ハガキにしてそこに金釘流で一筆添えているのだが、この時に貼る切手にぴったりの図柄で随分重宝し、何枚も手元に置いておいたものである。
今でも手元に若干残っているが、10円切手と2円切手を貼る手間が必要であり、郵便代というのは結構なし崩し的に値上げされてきたんだということが分かるのだ。
それにつけても、友人などからある日突然クセ字やふにゃふにゃ文字、あるいは定規でも使ったんじゃなかろうかというくらいに几帳面に角ばった字で書かれたハガキを受け取ったりすると、差出人を見なくったって誰が書いて寄越したのか一目でわかり、一瞬にしてその友人の風貌が目の前に現れたりするものである。
書かれた文章にも人柄がにじみ出るし、字そのものが個性そのものなのだからハガキにはぬくもりが宿っているともいえ、ボクは好きである。そういうハガキをもらうと嬉しい。
書いたたばかりのハガキを持ってポストに投函しに行くときの気分というものも、どこか心弾むようで、それがまたイイのだ。
どこかに出かけるついでに投函するというより、そのためだけにわざわざ玄関を出るというのがまた嬉しいのである。
話が脱線してしまった。ヤマユリの話だった。
この花が咲くのは梅雨が明け太陽がカッと照り付け出すと西日しか当たらないような林縁でひっそりと咲き出し、そこから漂う香りよって人を振り向かせてきた花のはずである。
間違っても梅雨の最中に咲いているような花ではなかった。
アジサイじゃァないんだから、その辺は女王らしく振舞ってもらいたい。
長かった冬が終わったと思ったらサクラはずいぶん早くに開花したし、バラの開花も例年よりずいぶん早かった。
ほかにもエッ もう?! と思わせるようなことが続いているように思えるのは気のせいばかりではないはずで、ひょっとすると自然界の大きな変化のうねりの端っこにでも立たされているのかもしれない。
2階のベランダで伸び始めたゴーヤの葉裏に生まれたてのカマキリがいるのを見つけた
こっちにも。
カマキリのアノ独特の卵なんて見ていないし気づきもしなかった。いったいどこで生まれたんだ?
ゴーヤの新葉に真っ黒なアブラムシが取り付いて困っているのだが、カマキリは食べそうにないナ。赤ちゃんなら離乳食になる? だとすれば頑張れ! 遠慮は無用じゃ。
曲者! おぬし 何者じゃ!
エキナセアの「グリーン・ジェル」がだいぶサマになってきた
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heihoroku
高麗の犬
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