平方録

青白き月の光に起こされる

ブラインド越しに差しかけて来るスーパームーンの青白い光に起こされる。

相変わらず寒くてベッドから抜け出すのに覚悟がいるが、やたら明るい光にグズグズとした未練心を断ち切られ、エイヤッ! と布団から抜け出す。
昨日の夕方、4時半ころに真東の空から上がってくる真ん丸の〝お盆のような〟月を目にしてびっくりしたが、元旦のスーパームーンというのは吉兆だろうか。
そうだと良いが。

この寝床に差しかける月光はまさに李白の「静夜思」そのものではないか。

牀前看月光 疑是地上霜 拳頭望山月 低頭思故郷

寝床に差しかける明るい月の光に気づき、窓の外を見ると辺りは霜が降りたように真っ白に見えた。顔を挙げて月光に照らされる遠くの山を見ているうちに、はるか離れた故郷の景色が浮かんできて思わず故郷にしんみりと思いをはせる—―そういう光景を詠んでいる。
正月早々に思うのは故郷ではなくて、今年1年のことだが、つくづく平穏であれと願わずにいられない。

午前中に出かけた近所の氏神様でも40分待たされた鶴岡八幡宮でも、そのことを祈ってきた。
それが今の正直な気持ちなのだ。

穏やかな元日の空気を振るわせて元気いっぱいの姫が妹君と両親とともにやってきた。
2階で年賀状の整理などしていたら「じ~じぃ~! 」と大声を張り上げる。
2階だよと返事をするとドヤドヤと階段を駆け上がってきて飛びついてきた。
相変わらずの元気印でなかなかよろしい。
春には4年生になる。元気いっぱい明るくまっすぐに育って行ってほしい。

円覚寺で買ってきた横田南嶺管長揮毫の卓上カレンダーの1月は「壽山萬丈高」と書かれている。
「福海千尋深」と対語になって長寿多福を祝うめでたい句として知られるが、こういう句に目が行くような年ごろになったと言うことか。
少し飲み過ぎてボォ~っとした頭でそんなことを思う年の初めである。



午前10時前に近所の氏神様に詣で


その足で鶴岡八幡宮に向かう


天気が良いためか例年に比べて参詣客の出足は早いようだ


元旦の午前中なのに40分待たされて本殿へ


夕方4:30の東の空にぽっかり浮かんだスーパームーン
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