久しくウナギを口にしていない。
「久しく」ってどれくらいの期間なのか、改めて思い起こして見るが…
あの時あそこで食べた、という明確な記憶はない。
少なくとも去年も一昨年もコロナ禍で外食そのものを忌避していたから、いくら好物のウナギだからと言ってホイホイ食べに出かけたりはしない。
その間、随分と値上がりもしているようだ。
まっ、値段はともかくとして白いご飯の上に乗せたウナギの蒲焼きを思うとよだれが垂れる。
昨日は最初の土用の丑の日で、しかもボクの誕生日だったから絶好のチャンスだったのだが…
山の神もボクも考えることは一緒で「なにも混みあう日を選んでわざわざ食べに行くことなんかない」という派なので、そっぽを向いてしまうのだ。
じゃいつ行こうか…と山の神に問えば「コロナが治まったら」という。
かくしてウナギはヌルヌルとボクの掌中から逃げていくのである。
由比ガ浜通に川端康成や小林秀雄らが好んだ老舗のうなぎ屋があるのだが…
2度目の梅雨が明けた♪ 腰越の龍口寺の上空に沸き立つ入道雲=江ノ島・湘南港防波堤から
薄っすらと見えている丹沢山塊の上に沸き立つ入道雲=片瀬西浜から
期待して久しぶりに稲村ケ崎に立ち寄ったのだが、江ノ島の右に見えるはずの富士山も、左側に見える箱根連山も霞んでしまって姿は見えなかった
江ノ島の2kmほど沖合にウンカのごときヨットの群れがチイチイパッパチイパッパ…=背後の島は伊豆大島
夏休みに入ったせいか、人は遠くまで出かけるのか、湘南・鎌倉の海辺の人出は落ち着いてきた
湘南港の防波堤と灯台
ウナギは逃したが、ボクが「今際の際」用に残している山形の友人宅のカキを冷凍保存しているものが夕食後のデザートに出てきた
山の神曰く「誕生日までに今際の際が来なかったので、お誕生祝に出しました。一年間生き延びた記念よ♪」
秋にまた新しいカキが山形から届くまでの間にもし今際の際が訪れるようなことがあれば、今夜の味を思い出せという
ボクは熟した柿のトロトロした食感と生っている時よりも増す上品な甘みが大好きで、「死ぬ間際に口にしたい食べ物は?」と問われれば迷うことなく「熟柿♪」と答えることにしている
食べるにあたってウイスキーをひと垂らしすると、これがまた俄然大人の味に変身して美味絶佳なのだ♪
今年のカキの出来具合はどうなのだろう…