来月予定している九州旅行で、現地で移動する特急の指定席券を取りにJRの駅まで行ってみどりの窓口に並んできた。
JR東日本が大幅にみどりの窓口を減らしたり閉鎖してしまったというニュースは、だいぶ前に見聞きしていたが、ボクが出かけて行った40万都市の玄関口の窓口はさすがに整理の対象にはなっていなかったが、休日の昼間だというのに窓口が一つしか開いていない。
そんなところにもってきて、窓口の係員と相談しいしい切符を買っている客が大半で、一人当たりの時間がかかることかかること。
必然的に大渋滞が起きていた。
切符の購入希望者はまず整理券を取らされるのだが、11番目だった。
そして順番が回ってきたのは1時間15分後!
それも整理券を取ったものの、時間がかかりすぎて買うのをあきらめ、その場を離れてしまった人が何人かいて、11番目が7番目くらいまでせりあがっての75分待ちだから、単純計算でも一人当たり10分超もかかっていた計算になる。
この待機人数が20人を超えたあたりでもう一つある窓口が開いて、はけ具合は少しマシになったが、聞きしに勝るサービス低下である。
そりゃぁコロナ禍で旅行を含めて鉄道を利用する人は激減したろうが、今回の窓口を見れば一目瞭然、アツモノに懲りてなますを吹くようなやり方をされて窓口を削減されたら利用者はたまったものではない。
「衰退途上国」への道をまっしぐらに突き進んでいる日本を象徴する現象なんじゃあるまいか…そんなことを感じた。
もう一つ驚いたのが、目的のチケットである九州の大都会から某人気温泉地への特急券が希望通りには取得できなかったこと。
JRの場合、特急券や指定席券の購入はひと月前からだが、その原則の初日、ただし、朝一ではなく午後になってしまったが、楽勝で希望の席が取れると思ったら、大間違いだった。
窓口の係員は「窓側の席が全部埋まっていて、残っているのは通路側の7、8席のみです」という。
平日午前9時台に発車する特急の座席が初日にほぼ売り切れてしまっている…!
想定外のことに驚いたが、係員曰く「九州の観光目的の特急はビジネス特急と比べて編成が短く、もともと座席数が少ないうえに、旅行会社が朝一で窓側を抑えてしまうんですよ」と解説するのを聞いてあきれるより、怒りがわいてきた。
車両単位で貸し切ってしまい、アリの這い入る隙もないというならまだしも、各車両の窓側ばかりの"おいしいところ"ばかりを食べ尽くし、残ったところはどうぞご随意に…みたいな態度じゃないか。
ひどい話ではないか。いささか身勝手過ぎやしませんかね。
こんなことをされたら、たった4両しかつながっていないのだから、個人の旅行者や観光客はせっかくの車窓の景色を楽しめないじゃないか。
ボクの場合の鉄道利用は"呑み鉄"であり"景色見る鉄"を主眼に置いている。
"呑み鉄"と"景色見る鉄"はコインの裏表であって、個別に切り離すと魅力は半減以下となり、価値はないといっていいくらいだ。
列車に乗りながら景色も眺められず、ただ飲んでいるだけだとしたら、そんなものは単なるアルコール中毒に過ぎない。
かくして、初めて走破する久大本線の沿線に広がる深まりゆく秋の車窓風景を楽しみにしていたボクは大いに当てが外れ、落胆しきりなのである。
コンチクショー…旅行会社め!
JR九州も手をこまねいているだけでいいのか?
客が20人を超えてようやく窓口が2つになった40万都市の玄関口のJR駅みどりの窓口
ある夏の朝の東の空(以下同じ)