「茫々」という言葉はこういう状態を指すための言葉だろうな…と思わせるくらい好き放題に繁茂していた庭の雑草退治に取り組んだ。
少し大げさに言えば大江山の酒呑童子退治に立ち向かった渡辺綱たちの気分かもしれない。
午前9時過ぎに始めて正午過ぎまで、途中トイレに行った帰りに冷蔵庫から取り出したアイスクリームをなめるしばしの休憩時間以外、地面に這いつくばり、夏日になった太陽の光線を背中に浴びて汗だくになりながら、とにかく抜いて抜いて抜きまくった。
根っ子を残してはならじと、地中をまさぐりながら掘り上げる10本の指は酷使のあまり硬直して痙攣するありさま。
根っ子を掘る道具を使いはしたが、根こそぎにするにはやはり微妙な力配りのできる指に勝る道具はなく、しかも指がつながっている腕は起重機の役目もするから、こんな重宝な道具はほかに見当たらないといっていい。
何より、意のままにさっさと動くのが手っ取り早く、優れているところだろう。
人間が高度な文明を築けたのも脳みその発達と、器用かつ随意に動く器用な手指のおかげだろうなと、草を引っこ抜きながらつくづく思うのである。
風呂掃除の終わった山の神から声がかかり、風呂を沸かしたから草取りが終わったら入れという。
すぐに腰を痛めるボクを気遣ってのことだが、「作業を終えたらすぐに汗を流し、湯船で足腰をゆっくり伸ばせ」ということらしい。
そんなわけでオハラショースケさんは朝風呂だが、こちらは昼風呂としゃれこんで足腰をゆっくり伸ばし、湯上りに缶ビールを1本飲んでのどまで潤し、遅い昼飯では夏の残りのソーメンをすすって、ひとまずこの日の作業を終えたのだった。
運動公園の上り口の林床に咲いていたクサフジ
一つ一つの花は小さいが、やや紫がかった青色がおしゃれ
今朝5:25の東の空
希望に満ち溢れ、浮き浮きしてくるような朝がやってきた♪