今日5日は二十四節気でいうところの「立夏」 ♪
卯の花の 匂う垣根に
時鳥 早もき鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ
さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる 夏は来ぬ
橘の 薫るのきばの
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諫むる 夏は来ぬ
棟(おうち)ちる 川べの宿の
門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して
夕月すずしき 夏は来ぬ
五月やみ 蛍飛びかい
水鶏鳴き 卯の花咲きて
早苗植えわたす 夏は来ぬ
夏の歌には良い歌が多い。
というか、夏という季節そのものが好きだからそれにちなむ歌曲が好きになるのか…歌に魅かれたから夏が好きなのか…多分どちらも合っていると思うのだが、佐々木信綱作詞、小山作之助作曲のこの唱歌「夏は来ぬ」は大好きだし、尾瀬を題材にしたラジオ歌謡「夏の思い出」の出だしの 「♪ 夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 とおい空」~なんて流れてくると、尾瀬には一度も行ったことがないくせに懐かしさがこみあげてきて、涙さえこぼれそうになる。
「♪ ただ一面に立ち込めた 牧場の朝の霧の海 ポプラ並木のうっすらと 黒い底から 勇ましく 鐘が鳴る鳴る かんかんと」という歌詞の「牧場の朝」だって大好きだ。
胸に刻まれた心当たりの景色だって持っている。
普段の身の回りの散歩道では丘の斜面や崖沿いのちょっとしたとこから垂れ下がっている卯の花に白い花が付き始め、辺りにほのかな甘い香りを漂わせ始めた。
鎌倉では例年五月の大型連休を過ぎるあたりから耳をつんざくようなホトトギスの鳴き声が森にこだまするようになる ♪
今、あの「トーキョートッキョキョカキョク」と大音量を響かせる初音を待っているところだ。
ちなみにボクの高校の校歌が佐々木信綱の作詞で、それはなかなか格調の高い歌詞でありましたよ。だから何だってことじゃないけど…
でも、「皇国の精華と花咲き続く」で始まる時代錯誤の歌詞でね、ボクらのころはさすがに「皇国」を同じ音読みの「御国」に代えて歌っていたけど、そもそもがね…
今既に新しい校歌に作り替えられている。ほとんど聞いたことがないけど。
さて
目には青葉 山ほととぎす 初鰹 山口素堂
うっとおしい空気が漂っているので、例年のように心の底から楽しむわけにもいかないが、まさにこの3拍子…三点セットの季節を迎えようとしている ♪
せめてこの3点セットくらい…ってところか。
時節柄、魚屋の店先を覗くなんてこともしなくなってしまった。
だからカツオの入荷具合なんてものにもトンと縁が無くなってしまっている。
今年の相模湾沖のカツオはどんな具合なんだろう。
降ろしニンニクをたっぷり入れた醤油をつけ、分厚く切った刺身を冷えた日本酒と共に食いたい。
何よりここは鎌倉だぜ。アノ俳句が生まれた所だろ。
大型連休前辺りから既に短パンと半袖ポロシャツ1枚で過ごすようになり、気分は全くの夏気分 ♪
「夏大好き」人間の、待ちに待った嬉しい嬉しい季節の到来である。
何がコロナだ ! ふんっ ‼
写真はわが家の〝空蝉百姿〟
朝日を浴びて少し眩しげ
枝がしなやか過ぎて…
レモンもわが家でなったもの