普段は4時間で目が覚めるから、1時間余計である。
これには理由がって、ほとんどひと月ぶりくらいに身体を動かしてきたお陰だと思う。
寒さに身を縮こまらせていたが、身体を動かさないとどうにも落ち着かないというか、身の置き所がなくなってしまうのである。
プールとか室内で器具を使うとか、選択肢はないではないが、所詮、閉鎖空間である。
そういうところで身体を動かすより、どうせなら広い空の下で、自由に美味しい空気を吸いながら動きたい。
風が弱そうだったので自転車を引っ張り出し、江ノ島に渡る橋のたもとに出て、水族館裏手から相模川右岸の柳島まで続く自転車道を進み、134号の湘南大橋を渡って平塚に入り、タマネギのみじん切りしか入っていない“くせになるタンメン”と餃子を食べて戻ってきた。
片道22キロ超である。
ピンとこない理由の休日だが休日は休日で、コース上にはランナーが大勢出ていて、誰もがカラフルでそれなりの格好をして走っている。
カタチから入っているような、さすが湘南のお洒落な人種たちである。
悪いけれど、片田舎の河川土手のコースなんかとは違うような気がする。良い悪いの問題ではなくて、単なる風景描写として、そうなんじゃないかと思えるほどみんなそれなりのお金をかけたような恰好なのだ。
自転車が思ったより少な目なのはまだ寒いせいである。
正面に真っ白な富士山を眺めながら漕いで行くのは、それだけで気持ちがいい。
前日、相模線の車窓から見た富士山より、山容自体が大きく見えるのは、真っ平らで広々とした海と砂浜越しに眺めているからだろう。
デ~ンと大胡坐をかいて座っているんである。
往路はあっという間に着いてしまい、我ながら「なまってないじゃん」と思いきや、復路は少々疲れた。
風そのものは強くはないのだが南寄りの風が吹いていて、真南から吹いてくるなら真横から風を受けることになるので問題ないが、これが南東とか、南南東の方角から吹いてくる。
早い話が、自転車で走るとアゲインストになってしまうんである。
20~25キロくらいの速度で漕ぐのだが、そのスピードを維持しようとすると向かい風というものの抵抗感はそれなりなんである。
でも、久しぶりに出てきたんだからと、一生懸命に漕いだ。めげずに漕いだ。
そのためか眠くてたまらず、昨夜は早めに床についた。それが熟睡のプラス1時間分となったわけである。
たったそれだけの話なんだけれど、心地よいものなのだ。
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