現在の愛車は2003年6月から乗り続けているもので、赤色のスバルレガシーである。走行距離は9万キロと少々。
スバルで初めてカーオブザイヤ―を受賞した車で、デザインは一昔前のものだが、シンプルなスタイルが大いに気に入っている。
サンルーフの開口部分も大きくて、真冬でもあけっぴろげて走るほどで、運転していて気持ちの良い車である。
ワゴン車だから荷物もたくさん積めるし、4輪駆動だからどんな天候でも道路にピタリと吸いついたように走る安定感は何物にも代えがたい。
加えて、悪路でもどこでも、実にきびきびした走りを味わえるんである。
故障もないし、それほどまで気に入っているのだから、新しい車に乗り換える必要もないのだが、気になるところも出てきていたんである。
一つは燃費。きびきびした走りは、もたもた走る車に比べれば燃料消費が多いのだ。おまけにハイオクタンガソリンが必要で、現役バリバリの時代ならその程度の負担は何ともなかったが、リタイアした今となってはいささか気にする部分なのである。
それに、最近の車は衝突防止の安全対策やら、バックする時に見にくい後方の様子が運転席のモニターに映し出されたり、さまざまな最新のテクノロジーを身にまとっている。
衝突防止装置なんて自分で気をつけていれば十分だ、という考え方もあるが、まァ、そんなに突っ張らなくても長いものには巻かれてみよ、という考え方もあり、最近はそうした考え方に傾いて来ているのである。
ワガハイも少しばかり年を取ったようなんである。
新しい車は件の衝突防止装置が付いた車で、現在の愛車同様4輪駆動できびきび走るように味付けされているから、運転する楽しさも味わえるはずである。
使用ガソリンもレギュラーガソリンで済むから、少しは経済的負担も軽減されるというものである。
現在の愛車のような大きな開口部ではないが、サンルーフも取り付けられる。
13年前にもぼちぼち出回り始めていたカーナビも取りつける。当時は、そんな余計なもの、地図さえ頭に叩き込んでおけばどこだって見知らぬ土地だってOKだと、取り合わなかったのだが、今はスマホで代用しているほどで、我ながら先見の明のなさを恥じ入るとともに、不便もかこっているのである。
自動運転車が話題になる時世である。
車を運転する楽しみが…などとは口にするまい。
衝突防止装置というのは自動運転の第一歩、初歩の初歩だろう。
今度の車には車線を逸脱すると警報音が鳴るような装置も付いているし、斜め後方から車が接近すると、それを知らせてくれる装置も付いている。
人間ってヤツはどこまで“堕落”して行けば気が済むのかと思わないでもないが、まァ、とりあえず流れには身を任せて見よ、どうにも違和感があるのなら、その時点で岸に這い上れば良いではないか、という心境なのだ。
尊王か攘夷が。自由主義か社会主義か。精子バンクと卵子バンク。臓器移植の是非。ips細胞への期待。自動車の自動化とは…
時代の進歩や新たな潮流を目の前にして、それにどのように対処するのかというのは、案外、浅からぬ意味を持っているものなんである。
新車が到着するのは4月初めの予定である。それまでは愛車とのお別れランの日々が続く。風が暖かくなってきたら、遠くまでドライブしてこようと思っている。
寒い日々が続くが、2階ベランダの日当たりのよいところのパンジーが「光の春」を浴びて咲き競い始めた。
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