感染症予防のために抗生物質の投与を受けているためだが、退院してからも4日間は控えよ、と指示されているから休肝日どころか、思わぬ“休肝週間”となりそうである。
ここ2年ほどは休肝日すら設けず毎日飲み続けていたから、肝臓にはちょうど良いかもしれない。
しかし、夕飯は妻と一緒にたいがい赤ワインを飲みながらゆっくり食べていたので、飲まないとあっという間に終わってしまうのだ。
ゆっくり食べるといっても限度があるし、お茶では代役にならないし、困ったものである。
今のところ週末が解禁予定なのである。
禁止されているのは酒ばかりではない。
激しい運動もダメ、自転車を漕ぐのもダメである。
こうなってくると退院してきたとはいえ、病人扱いである。
まぁ、病気の心配があるから精密検査を受けたのは確かだが、検査の後でもいろいろと縛りがあるもので、正直そこまでやるかい、という気分である。
酒はダメ、運動もいかん、ではじっとしているしかない。
しかたがないから、鉢植えのアサガオに行燈を作ったり、ベランダのゴーヤが伸びてきたので支柱を立ててネットを張ったりと“軽作業”にいそしんでみた。
まァ、これはこれでやらなければいけない作業だったので、はかがいったのは何よりだったといえる。
しかし、この手の作業はもうないので、後3日間をどうするか、それが問題だ。
第一、検査結果が出るまでしばらくかかるので、その間は気持ちもスカッとしないのである。
こういう時こそ精神世界に分け入って見るか、とか何とか言っちゃって…
坐禅三昧、という手もあるけど、どこの寺だって暇だから来ましたでは受け入れてくれっこないし、かといって自宅でというのも玄関のピンポンやら電話が鳴ったり、妻は掃除機を使って騒音をまき散らすだろうし、何より生活の場なので相応しくない。
悟りを開くような坊さんなら、砂漠の真ん中でだって坐禅に集中できるのだろうが、そんな足元にも及ばないのだから、それなりのシチュエーションというものが必要なのである。
情けない気がするが、致し方ない。
というわけで、凡人というのは一度時間を持て余すと、途方に暮れるしかなくなってしまうのだ。
と言っても、やりたいこととが何もないわけではない。しかし、それに集中できるかどうかが問題で、心の片隅に引っかかりを抱えているだけに、余計右往左往しなければならなくなってしまう。
それこそが凡人の証明なのである。
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