平方録

イギリスみたいに後悔しますよ!

日曜日に投票に行けないので、不在者投票を済ませてきた。
実は不在者投票は2度目なのだが、今日は投票日かいと目を疑うほどに人がぞろぞろと投票所に吸い込まれてゆく。
忙しい日本人が多いのだ。

神奈川選挙区は定数4。
最低限の、形ばかりの定数是正措置で1議席増えたのである。
マスコミの世論調査も出そろい、何とどこの調査も改憲勢力が3分の2に達する勢い、という結果が示されたようである。
神奈川選挙区は3分の2どころか75%の4分の3が改憲勢力によって締められそうだという調査結果が示されている。

何ということだ!
白昼堂々と憲法違反の“戦争法”を成立させ、怪しげなアベノミなんちゃらとかいう呪文をバカのひとつ覚えのように唱え、経済は一向に回復せず、挙句の果てに2度も消費税上げを見送る有様で、借金漬けの財政の立て直しは遠のき、社会保障費や羅福祉予算の財源はなくなり、予定されていた二つの領域の施策は宙に浮いてしまった。

これら施策の恩恵に浴すはずだったのは、これまで真面目にコツことと働いてきて、今や老境に入って静かな余生を送りたいと願っている、必ずしも豊かではない人たちである。
そういう人々を置き去りにする政策を取りながら、今度の選挙戦でもアベノミなんちゃらの「エンジンをふかす」などと、まったく懲りていない頓珍漢さなのである。
懲りていないどころか、この呪文さえ唱えていれば票が集まるとタカをくくっているのである。
それでいて衣の下からチラチラチラチラ顔をのぞかせ始めた憲法改正については、街頭演説で触れることもなく、争点隠しに終始しているのである。
このアベなんんちゃらのやり口は、国民の嫌がりそうなことにはまったく触れず、経済再生などという出来もしないアメをばら撒きながら、いざ選挙に勝つと、それまで選挙戦でも口にしたことのない、しかも憲法さえ無視してやりたい放題に突っ走るのだ。

国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という、戦争で実に大きな代償を払って手に入れた憲法の改正なんて、国民のどれほどが望んでいるというのか。
国民が望んでいないものを政治家として提案したいなら、堂々と問題提起して国民に示したうえで、何年かかけて議論したうえで、初めて選挙で問う事ができるような性格のものだろう。
それを、何の問題提起もないまま、国民の負託を得たとばかりに突っ走るのというのはひきょう者の姑息なやり口である。
ニッポンを取り戻すとか、美しい日本につくりなおすなどと言っている割には、古くから日本人が大切にしてきた「恥」というものにはまったく無頓着のようで、そんな人間にこそ「恥を知れ! 」と言いたい。 

それにしても、有権者もいい加減にアベなんちゃらの正体に気づいたらどうなんだ、と地団駄を踏む思いである。
ユーラシア大陸の西のはずれの島国を見ただろう?
彼の島国でも、イギリスを取り戻す、主権を取り戻すという政治家の口車に乗った国民が、今や後悔して国民投票のやり直しを求めているではないか。
憲法を改正されちまった後では、今のような自由な権利は保障されなくなるのは目に見えている。自民党の憲法草案を読んでみたらいい。中身は今の憲法とは対極に位置する大日本帝国憲法並みと言ったっていいくらいだ。
だいたい、国民の義務なんかが盛り込まれているんだぜ。憲法ってのは権力を縛るものであって、そもそも国民を縛るためのものじゃないんだよ。

そんな憲法をつくりたくてうずうずしている連中に3分の2の議席を与えちゃいけないんだよ!


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