ボチボチ初音が聞けてもいいころだと思い、山の神を誘って森を歩いてきた。
去年が21日、一昨年は18日にたどたどしいながらも「ホ~ホケキョ」という鳴き声を聞いている。
今年は随分と寒い冬になってしまったが、一気に春めいてきたので期待はいや増す。
気象庁の観測地点である隣町のアメダス記録によると、昨日の最高気温は13:00~14:00にかけての13.4℃。
ニンゲンのひとりとしては「う~ん、暖かくなったもんだ♪」と余分な力が抜けて心と体がが浮き立つ気分になったくらいだから、ウグイスだって感じているはずである。
実際、昨日の森はこれまでと比べて鳥たちの鳴き声があちこちから聞こえていて、いつもよりにぎやかだった♪
それなのに春告鳥は沈黙したままなんて…
ヤマザクラが密集した尾根道に柔らかな春の日差しが降り注ぐ
ヤマザクラが周りを取り囲むこの場所には簡素なベンチが据えられていて、腰を下ろしていると鳥の鳴き声が降るように聞こえてくるが…
4日前の22日にもこの森を訪ね、その時咲き始めたばかりのウグイスカグラを見つけ、もっとたくさん咲いているところが見たいと思っていたのだが、まともに咲いていたのはこの終わりかけの一輪だけでがっかりさせられた
ただし、まだつぼみはたくさん残っているので、盛りはこれからなのかもしれない
この谷戸を縄張りにするウグイスがいるのを知っているのだが、何を逡巡しているのだろう…
この辺りの笹薮からも「チャッチャッ」という地鳴きが漏れてきているのだが…
曲がりくねった谷戸沿いの小さな流れが軽い音を立てて流れていく
春の柔らかな日差しを反射させながら流れていく
♪はぁ~る の おがわ は さらさら ゆくよ
春告流♪
田起こしで現れた黒い土からは、土の匂いを含んだ湯気がゆらゆらと立ち上るのが見えるようだ