正午前後に野暮用があって山裾にそってくねくね曲がりながら伸びた未舗装の細道を2kmばかり往復して来た。
どうせすぐに帰って来るから、と比較的薄着で出かけたのだが、風が吹き渡らない山裾の道は思った以上にポカポカしていて久しぶりの心地よさが味わえた。
いくらなんでもまだ早すぎるだろうと思いつつ、土筆はまだかとか、何か芽生えはないかと道端や土手に目を凝らすのはこの時期からの楽しみのひとつでもある。
季節はいつの間にか「雨水」に入っていて、しかも「霞初めてたなびく」候だという。
家に戻るとテレビのワイドショーの天気予報が流れていて、司会者が気象予報士に「いったいいつまで冬は続くんですか?」とうんざりした口調で質す場面だった。
すると「終わりました!もう冬は戻って来ません!」というきっぱりとした答えに虚を突かれたか、司会者は一瞬絶句しかけたが直ぐに気を取り直して「もう冬は終わったってことですか?」「ハイ、終わりました!」というやり取りが続くと、コメンテーターたちから歓声が上がったが、ボクも同じ気分でまさかと驚かされたが、正直言うと半信半疑である。
いずれにしても、冴えわたった冬空にくっきり浮かぶ富士山ばかり見てきたわけで、それももう飽きた。
そろそろ霞たなびく中にぼぉ~っと浮かぶ富士山が恋しくなっていたところだ。
今日あたり見られるだろうか♪
この冬の間中遠ざかっていた隣町の農協の売店まで出かけてみた。
目当ては春野菜の苗である。
さすがに並んでいる苗の種類はそれほど多くはなかったが、「シーズン幕開け」感は漂っていて、芽を出してまだ間もないまだ小さな苗が真新しいトレーに行儀よく並べられていたり、苗の方から「いよいよですよ♪」と語りかけてくるような、ちょっと浮き浮きした気分にさせられた。
見ると「からし菜」があったので手に入れてきた。
からし特有の辛みと香りが独特の春が旬の菜葉で、クセの強さがたまらない好きな野菜の一つである。
ただ、まだ苗が小さいので成長するまでしばらく待たなくちゃならないけど、やっぱり間違いなく春になったのだ♪
ロシア全土の60もの都市で「反戦デモ」が起きているそうな。
ネットで様々な情報を手に入れている人々がいるってことだろう。
規模の大小は問題じゃない。
アリの一穴につながっていくことを期待しつつ。