最近のことだが、言わずと知れた島国ニッポンで「島数が増える」という新聞記事を目にして、なんのこっちゃと思う。
増えると言っても半端な数ではなく、現在日本列島を構成している6852島が、何と倍以上の14125島に増えるというのだから、一体全体何がどうなっているのか…
火山国だし、ひょっとしてタケノコのようにニョキニョキ、ポコポコと海底から島が生まれているならいざ知らず、そんなニュースは聞いたことも眼にしたこともないぞっ。
真相は政府が35年ぶりに数え直した結果だというから、ますますわからない。
するとナニか、数えるたびに日本の島数は変化してきたってことか。
だとしたら随分悠長な話ではないか。
自分の領土内にある島の数が正確につかめていないって事だろっ!
日本列島っていうくらいだし、島の集合体で国土を形成してるんだろうが。それがある日突然倍に増えるなんて…基本の「キ」が成ってねぇ~ってことじゃねぇ~か!
これまで把握してこなかった島の管理はどうやって来たのさ。
しまらない話だ。
そんなことだから竹島や尖閣諸島の問題が起きるんじゃないのかい。
呆れたね。
これにはカラクリがあって、国土地理院の電子国土基本図をベースにコンピュータで自動計測し、そこから人工的に作られた埋め立て地などを除外するため、過去の航空写真などと照合した結果だそうな。
条件に合致する島は10万以上!見つかったが、外周100m未満の島は除外しているそうだから、倍増した島影以外に未登録の9万ウン千個ものケシ粒みたいな島々に囲まれているっていうことらしい。
ひとつくらいプライベートビーチ用に欲しいものだ。
沖縄の島のように、外国籍だと物議をかもすが、れっきとした日本国民なのだから文句はあるまい。
それにしても国土、言い換えれば領土の管理ってのはかくも緩いものだったのネ…国境線が交錯するような大陸の中に領土を持っていたらこんなにのんびり構えてはいられないだろう。
この領土拡大は間もなく正式に国土地理院から発表されるらしいが、「へぇ~」「ほぉ~」「そんなにたくさん見つけたの」などと感心している場合じゃなく、領土保全と管理について国会できちんと議論したほうがいいと思うね。
ちなみに、ウィキで「神奈川県の島」で調べたら23島が列挙された。
ほとんどは見当がついたが、中には岩礁も含まれていて、磯釣りなんて興味はないし、岩礁はお手上げ。
おまけに横浜から川崎にかけての京浜工業地帯の沖に存在し、かつて溶鉱炉が立ち並んでいた扇島や東扇島、あるいは金沢八景のレジャー施設が立ち並ぶ八景島、挙句は頼朝が築港させた材木座沖の和歌江島などの人工島も含まれていて、国土地理院のように人工島を除外すると19島と言うことになるが、ウィキでは横須賀の猿島だけを「東京湾で唯一の自然島」と表記しているから、それ以外の平潟湾の野島や琵琶島、米軍横須賀基地内の吾妻島などはどうなるのさ…という疑問は残る。
こんなところにも管理の甘さと言うか、不明確さが浮き彫りになっていて、国土の管理・保全のあり方について考えさせられるところではある。
写真は江戸時代から観光客を集めた神奈川県を代表する島・江ノ島