台風15号がもたらした猛烈な暴風のお陰だろうか、庭に出ても蚊に食われなかった、
おそらく庭の茂みに隠れていたであろうヤブ蚊たちは木の葉をちぎり飛ばすほどの勢いで数時間吹き荒れた強烈な風に吹き飛ばされてしまったに違いない。
我が家は台風の進路の左側に位置していたから北風が吹き付けていたので、今頃ははるか相模湾の彼方、太平洋の藻屑と消えたはずである。
台風が去った後の庭にいつものTシャツ短パン姿で出たのだが、普段だとものの3分もしないうちに蚊にあちこち食われるのがオチだったが、昨日は全く刺されなかったのだ。
おそらく害虫に数えられる毛虫の類なんかも同様に吹き飛ばされて、思わぬところで殺虫剤いらずの状況が出現したということだろう。
かつて日本の最西端の島・与那国島に出かけたことがあった。
この時、与那国役場に町長を表敬訪問したのだが、応対してくれた町長から「この島では殺虫剤はいりません。サトウキビ畑に害虫が発生するころになると決まって台風が何個かやって来て、害虫をみんな海の彼方に吹き飛ばしてくれるんです」と話すのを半信半疑で聞いたことがある。
あの話を聞いたのはたしか2006年ころのことだから今からもう十数年前のことだが、今初めてあの町長の話がホラでも荒唐無稽な話でもなかったことをしみじみ実感できるのだ。
その余波の一つなのか、昨日は台風一過の青空が広がり、しかも湿度の高い空気に覆われてとても暑くなったが、セミの鳴き声を聞いた記憶がない。
まさかセミまでもが海の彼方に吹き飛ばされたんじゃあるまいな。
今朝は夜明けとともにミンミンゼミの鳴き声がちょっとだけ聞こえたが、それも一時ですぐに止んでしまった。
吹き飛ばされないように木の幹に必死にしがみついていて疲れ果ててしまったんだろうか。
だとするととんだ災難だったってことになる。
小さな鳥たちにとってもあの暴風は試練だったろう。
どうせ奴らの巣なんてのは枯れ枝を積み重ねたようなものだから、あの暴風にはひとたまりもなかったはずだ。
どこかに逃げようと飛び立ったが最後、あの風に逆らえる飛翔力を備えた鳥なんてどこにもいないだろうから、やっぱり太平洋の藻屑になった鳥たちもたくさんいることだろうな。
イタマシイことだ。
ニンゲンサマの世界にも被害はあったが、人的な被害は最小限で済んだようだし、そこに限れば強烈な台風の割にはとんでもない被害は免れたということか。
大暴れされた時間がそれほど長くなかったことも一因だろうし、それにつけても家が揺れてきしむような狂暴な風が存在するのだということを少しなりとも実感できたことは貴重だった。
それにつけても鉄道の計画運休とやらは考え方はイイとして、計画通りになんてとても運ばない、行き当たりバタリ運休だったってことが暴露されてしまったようで、つくづく人間てやつはバカな生き物だなぁという感を強くした。
頭隠して尻隠さず…
こういう時にこそ在宅勤務で自己研修に当てるとか…どうして柔軟に考えないんだろう。
自己研修? 家の周りの後かたずけだって立派な自己研鑽、研修になるさ。隣の家の分までやってあげればなおさらだよ。
こういうことが出来ないようじゃ、ニッポンの成熟度はまだまだ幼児レベルってところのようだな。
わが家の台風被害は西側の道路に面して植わっているナンキンハゼの枝が3~4本折れて落っこちた程度
北風だったので塩害もなくヤレヤレ
ヤブ蚊が吹き飛ばされていなくなったのは大いに歓迎
(見出しの写真は江ノ島大橋から人道橋の弁天橋越しに見た富士山=9日16:35)