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平方録

わが家のニリンソウ

わが家の庭の片隅に、もう20年来の長きにわたって咲き続けているニリンソウが今年も小さな白い花を咲かせ始めた。

派手さや艶やかさとは無縁の清楚で目立たない花だが、仲良く二輪が並んで咲く様は独特で、やや日陰の林床や土手などに群落を見つけると「おぉ♪」と嬉しくなる。
まだ咲き始めのせいか、名前の通り2輪が仲良く揃って咲くところまでは行かず一輪だけだが、この花が咲き出すと「本物の春が来たな♪」と実感させられる"春告花"である。
若かりし美智子皇后が葉山の御用邸に静養に来られるたびに、必ず散策されたという「お気に入り」の三浦半島・子安の里の日陰の道端にこぼれるように咲いていたものを、持っていたナイフで根鉢を崩さないように一株だけ掘り起こして持って帰ってきた。
余り感心できる振る舞いではないが、それ以来わが家のあまり日当たりの良くない一角で生息域を広げ、春になると目を楽しませてくれてきた。
ただ、今年はどういう風の吹き回しか、年々生息域を広げていたはずが、逆に狭まっていて、このまま放っておいたら消えてしまいやしないかと心配している。
かつてはドクダミがニリンソウを蹴散らそうと攻め懸けたが、逆にニリンソウがドクダミを撃退し、「おお!」と思ったものだった。
そういう「強い」一面を見せたことのあるニリンソウだけに、生息域の縮小傾向とも言うべき事態は大いに気になる。
周囲を苔で取り込まれつつあるのと関係しているのだとしたら…
京都の西芳寺じゃあるまいし、苔はありふれたもののようだし、苔の庭よりニリンソウの咲く庭の方を大切にしたいので、とりあえずは苔退治をしようかと思う。
 
 

仲良く二つ並んだニリンソウのツボミ


まず一つが大きく膨らみ…


先ずはイチリンソウ状態♪


清楚という表現がぴったり


我が家の庭ではまだイチリンソウ状態でニリンソウにはあと一息といったところ


 
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