ゆず湯に長い時間浸かった♪
ブログを読んだ山の神がちゃんと用意してくれたのだった。
どこか、景色の良い所の露天風呂ならこんなうれしいことは無いのだが、住宅街の真ん中では的外れも甚だしい。
お盆に徳利でも乗せて湯に浮かばせ、ちびりちびりやる手もあるが、きれいな景色を見ながらならいざ知らず、隣家の軒が迫るような所ではそれも風情のある事とは言えない。
というわけで、特段変わったことも出来ず、風呂場に置いてある防水ラジオのスイッチを入れると、長めの気象情報を流していて、日本海側の雪はまだ警戒が必要だというようなことを言っている。
かつて冬の山形に遊んだとき、友人の車に同乗して雪道を走っているとチラホラ降り出した雪が急に激しくなり、辺り一面が視界ゼロミリの乳白色に包まれたかと思うと、天地も前後左右も分からなくなるような世界にいきなり放り込まれ、息をするのも苦しいような不思議な感覚に襲われた。
友人はこれがホワイトアウトだと教えてくれ、「これは山形でもあまり出会わないくらい酷い」と言って、車を走らせることが出来ず脇に停めたが、宇宙に行った時の無重力状態に似ているんじゃないかと思えるほど、自分の身体を自由に制御できないという、得体のしれない浮遊感の中に放り込まれるというのも不安なものである。
しかも上空を見ると青空が広がっているのには、キツネにつままれた気持ちだったが、これもホワイトアウトの特徴の一つで、積もった雪が強風に巻き上げられて地上付近を漂うことでも出現するというのだから、信じられない思いだったが論より証拠、百聞は一見に如かずで、その真っただ中に放り込まれたのだから、その得体のしれない恐ろしさが身に染みた。
一年で最も日が短い日であっても、例えその光が弱々しくても、明るく降り注ぐ太陽の輝きをたっぷり浴びた体をゆず湯に浸しながら、雪国の人たちもゆず湯に浸かっているんだろうかと、ふと思う。
冬至の日の富士山
山に直接かかった雲ではなく、途中の空に浮かんだ雲だろうが、邪魔立てされた
江ノ島
伊豆大島遠望
三浦半島方面(よく見えないけど…)