平方録

5月の憂鬱

日の出の時間が午前4時36分になり、これまで起床時は真っ暗だった外は朝ぼらけでほんのり赤みがさしているほどである。
随分と日の出が早まったものだ。
日が沈むまでの時間も14時間を超え、日脚が伸びるだけで心が躍る。
太陽の南中高度も74.5度と頭のてっぺんから照りつけるようで、横から差してくるような角度の冬の太陽とは大違いである。

今朝も快晴無風で今のところは自転車日和である。
昨日は久しぶりに湘南海岸に出て見たが、何と片瀬西浜の水族館前の浜では海の家建設が始まっている。
えっ、もう! という早さである。
それにしてもこんなに早かったっけ。撤収作業を見ていたのがつい最近のような感じなのだけれど…

ネットで調べると「神奈川県内海水浴場海開き一覧」と言うのが見つかった。
なんだって手回し良く知りたい情報が入るものである。
それによると、一番早いのが逗子海岸で6月24日。片瀬西浜や由比ヶ浜などは7月1日に予定されている。
それにしちゃあ、随分と早手回しじゃぁないのさ。ひと月以上あるぜ。

海の家が賑わう光景というのも嫌いではないが、浜辺に何もない海というのもまた、いいもんなのである。
ま、勝手な感想に過ぎないが…
鎌倉や逗子の海岸ではまだ始まっていないから、やはり早いと見えるが、建ててしまったらそれだけコストもかさむだろうに、と思うのは余計なお世話と言うものだろう。
ともあれ、裸で海に入るにはまだ水温が低くて寒いぜ。

それにつけても役所仕事と言うのは毎度のことながら、もたもたしている。
大型連休のちょうど真ん中あたりに2日続いた南寄りの強風に動かされ、自転車道路上に山のように堆積した砂が一向に除去される気配がない。
特に砂浜と道路の高さが同じか、むしろ低いような場所が続く江ノ島寄りの1キロくらいが最悪である。
自転車を押すだけでひと汗かくほどで、それほど、うず高く堆積しているんである。
そもそも自転車は漕ぐもので押すものじゃないのだ。
おかげでマツ林を隔てて並走している国道134号を走るのを余儀なくされるのだが、こちらは車がビュンビュンスピードを出して走っているから、気が抜けない。出来れば避けたい道路なのだ。
早くどかしてくれよ!

昨日は茅ヶ崎の海岸でキス釣りをする太公望が何人か出ていたので、砂浜に寝そべってしばらく眺めていたら、露出している足が太腿まで真っ赤に日焼けしてしまった。
海には入れなくても、浜辺で寝そべって空を見上げているのは気持ちがいい。
しばらくすると、頭の上で音楽が聞こえてきたから近くに小学校でもあるんだろうと思っていたら“犯人”は防災無線で、そこから音楽を流しているんである。
余計なことをしやがって!
静かに波の音を聞かせてくれってんだ。
ったく、行政を担ってる奴らは何考えてんだ。第一、住宅地でも流していたら相当苦情が出るだろうに。

夕方、親しくしている友人の一人が病に倒れたという連絡があった。
元々贅肉とは縁のない男が10キロも痩せてしまったという。
知らせてくれた友人によると、奥さんは声を詰まらせていたそうである。
新緑が勢いを増し、太陽の光が強まる希望に満ち溢れる5月が、何という凶暴な牙を隠していることか。




片瀬西浜で早くも始まった海の家づくり
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