相変わらずどんよりした空だが、雨は止んでいる。
昨日はひんやりしていた夜明け前の空気も今朝はそこそこに暖かい。
折り戸を全開にして歯を磨いている間は鳥の鳴き声も何も聞こえてこない、夜明け直前のまったくの静寂が広がっていたが、4時も20分を過ぎると遠くの森から突如ヒグラシの鳴き声が湧き立ち、そのひと声に呼応するようにあちらの森、こちらの林の中からもヒグラシの鳴き声が聞こえだした。
ヒグラシが初めて鳴いたのは先一昨日のことである。
それが、夕方まで雨が降り続いた昨日も昼頃から雨になった一昨日もヒグラシはひと鳴きもしていない。
今朝のセミしぐれは3日ぶりと言うことになる。
ただ、セミしぐれそのものは25分ぐらい続いた後、ぴたりと止んでしまった。
まぁ、これは真夏の好天が続く日々の早朝でも同じことで、セミしぐれは一瞬のものなのだ。
そこがまた余韻というものを感じさせてくれてボクは好きである。
たまさかボクがヒグラシのセミしぐれを話題にするのはわずか4日間で3日にも及んでしまった。
それは例年より早く始まった梅雨が全国のあちらこちらで大きな被害を出しているのに加えて、ボクの暮らす南関東でも被害こそ出ていないものの長雨続きでうんざりさせられ、一日千秋の思いで梅雨明けを待っているからでもある。
セミが鳴き出せば夏が来ると決まっている。
暑い盛夏の到来を心待ちにしているのだ。
一昨日のブログ(こちら)にも書いたが、ヒグラシには太陽の光が射してくることを感じる何か特殊能力を持っていて、鳴く時点で太陽が出るか出ないかを予知できるんじゃないかと書いた。
正に今朝は「雨模様」だという予報を覆してもらいたい一心で、その予知能力にすがって「セミしぐれが聞こえたんだから、今は曇っていてもきっと晴れるよな」と期待しているのである。
これまで全く丈夫だった2階ベランダの鉢植えのバラの「空蝉」に黒点病が出てしまった。
間の抜けたことに、空蝉の鉢の脇に置いておいた今年初めて挑戦して成功したバラの挿し木苗2本にも感染させてしまった。
何年も大切にしてきた空蝉の被害だけでも相当なショックなのに、うまくいきかけた苗までとは…
くっそ 長雨めっ !
断腸の思いとはこのことで、梅雨時は特に注意しなければいけないのに、油断したボクがいけなかったのは明らかだが、まったくやるせないやら情けないやら。
遅ればせながら薬を散布したが、せめてもの養生に効果があるとすれば太陽の光で、その太陽の心強い光をたっぷり浴びてもらって体力の回復を願うしかない。
真夏の輝く太陽の出番を期待するところ切なのである。
写真はいずれも近所の日蓮宗の寺の庭に咲くアジサイとスカシユリ