新型肺炎騒動のせいで外国人旅行客の姿がほとんど消え、日本人観光客もまばらになった観光地・鎌倉。
静かになったのならチャンス到来。普段はあまり近寄らないことにしている観光名所と呼ばれる寺々に足を運んでみようという気になった。
おりしも、初音はまだかと耳をそばだてる今日この頃…こちらのウグイスのごきげんや如何にという思いもある。
生憎の曇り空で光こそ少なかったが、幸い気温は高め。自転車に乗る時の〝正装〟である短パンの下にタイツを履いた「颯爽とした」姿で北鎌倉へと向かったのでアリマシタ。
北鎌倉には臨済宗円覚寺派の大本山・円覚寺があり、毎週日曜日の朝には坐禅をしに出掛けているが、物見遊山はまた別。
北鎌倉の諸寺は花の寺として名高いが、わけても「明月院ブルー」などと洒落た名前をたてまつられた青いアジサイが見事な臨済宗建長寺派の「明月院」に向かった。
本堂へのアプローチの両脇にはせん定され肥料をたっぷり与えられたアジサイが今や遅しと枝先の芽を膨らませておりました
シーズン到来ともなれば北鎌倉駅から7~800mほどの道路は立錐の余地もないくらいにヒトで埋まり、境内に入ってもアジサイの花を見に来たのか人の頭を見に来たのか…
季節柄、雨でも降っていれば何のことはない、傘の波の間に点在するアジサイを〝のぞき見〟するのが精いっぱいという混雑ぶりなのだが、そうした光景が信じられないほどに訪れる人の姿は土曜日だというのにまばらである
ボクがいた小1時間の間に出会った人は10人に満たないくらい…
境内ではまだウメが主役
ウグイスの1羽くらい姿を見せて、枝に止まってくれないものか
さすがに手入れは行き届いている
本堂に付随する部屋の丸窓の奥には庭園が広がり、ハナショウブの時期と紅葉の季節には一般開放される
奥行きの深い、かなり広い庭園でボクの好きな場所の一つである
丸窓の先に形の良いウメが枝を伸ばして花をつけているが、その奥の木々は冬枯れていてやはり景色としては寂しい
吊るし雛がぶら下がっているのがかろうじて春の到来を待ちわびる心根を示しているのだろうが、禅寺の装飾としては珍しくないか丸窓の反対側、本堂に向かい合う形で枯山水の庭園が広がる
枯山水の奥にもウメをはじめとする花木が顔をのぞかせる
茅葺の開山堂 元寇に立ち向かった北条時宗の父、第五代執権・時頼が建立した最明寺が後に併設された関係で栄えてきた
(見出し写真は開山堂脇のウメ)
ウグイスは周囲の深い木立の奥にじっと潜んで時を待っている
ロウバイと紅梅
竹藪もサマになっている
竹の葉擦れの音もないほど風もなく、しぃ~んとしていた
正月ころから咲いているであろうロウバイはまだ元気
拝観券売り場に掲げられていた花だより
結局ウグイスは「時にあらずと声も立てず」でありました
暖かいのになぁ 今一つ気が向かなんだろうか そんなにもったいぶらないで聞かせてくれよ初音を ♪