ちょうどつるバラのせん定をしている時、クロネコのトラックが止まったのでウチかなと思っていたら案の定だった。
棘で傷だらけになって血がにじんだ指に借りたボールペンで受け取りのサインをしたが、間違いなく、段ボール箱には注文したプレーヤーの商品名が書かれている。
すぐにでも梱包をほどいて試聴したいところだが、せん定作業を始めたばかりだったので作業が一段落するまで待たねばならないところが、いささか辛い。
新たにプレーヤーを注文したのは、これまで使ってきたものが昨年の夏ごろから不調で、時々音を飛ばして奏でるようになってしまっていたのだ。
例えて言えば、大きなシャックリのようでもあるし、無呼吸症候群とやらのように呼吸につまずくようでもあって、こちらの呼吸が苦しくなるような感じになってしまって話にならない。
修理に出すことも考えたが、考えてみればもう20年も使い続けていて十分に減価償却は済んでいるだろうし、この時世にあってこういうオーディオ機器は日進月歩なのだから、最新のものの方が優れているに決まっている。
それに、音の再現度の高い高級機種を買わなくたって、ソコソコのレベルのものが手ごろな価格で手に入るのだ。
第一、ステレオ装置の要のアンプを始め、スピーカーだって中の下あたりのクラスなのだ。CDプレーヤーだけ超マッチョでなくても事は足りる。
そう考えると矢も盾もたまらなくなって、土曜日の夜に注文したら月曜日に届いたという訳である。
何だって梱包を解く時はワクワクする。
で、現れたプレーヤー君は銀色に鈍く輝いて、なかなかの男前である。
段ボール箱から取り出そうとすると、これが実に軽い。最近のダンディーの君はコンパクトで体重も絞っているようである。
以前の君が大きくて重かったのに比べると4分の1から5分の1くらいの軽さである。
短小軽薄の時代と言われて久しいが、時代はここまでスリムになったということか、などと感心する。
見方を変えれば「ちゃちい」ってことでもあるのだが…
肝心なのは音を再現する具合はどんなものか。その実力や如何に。
ボクは俗にいう〝音キチ〟などとは違って、新聞や本を読む時に何となくCDやレコード、FM放送の音楽番組を流している程度の〝ながら聴き〟の類である。
そんなボクなのだが、最初に試し聴きにかけたのがモーツァルトのピアノ協奏曲23番。
この曲は音の転がりが軽妙軽快な、澄んだ音色の楽曲だが、これがとてもいい音色で鳴り響いたのだ ♪
定価だと3万円程度の安物だがネットで2万円を切った新品を見つけて手に入れたのだから、もう大正解。
修理代だってそれくらいかかることもあるのだし、何をかいわんやなのだ。
古いものを後生大事に使い続けることもボクは好きだが、何とかとハサミは使いよう――のようなところがあって、これは臨機応変に対応していけば随分と良い思いが出来ることを改めて学習した。
キーワードは「臨機応変」と「賢さ」ってとこですかね。
「ニュードーン」のせん定と結束を終える ♪
ニュードーンはシュートを長く伸ばすのだが、今回はだいぶ切り詰めてコンパクトにしたつもりだが、お気に召してくれるかどうか…
アーチに絡ませた「伽羅奢」も古いシュートは思い切って切ってしまい、新陳代謝を促しているのだが、こちらはどうだろう
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