昨日は雨の中を円覚寺に出かけて3週間ぶりに坐禅会に参加してきた。
第1と第3の日曜日は横田南嶺管長の盤珪禅師語録提唱が続いていて、その提唱を聞きながら坐禅をする。
テキストが配られるからそれに目を通しながらでもいいのだが、最近のボクはテキストは脇に置いたまま耳だけ傾けるようにしている。
中にはメモを取っている人もいるからスタイルはさまざまである。
そうやって提唱の小1時間を過ごすのだが、年明けからしばらくは歯の根の合わないくらいの寒さに見舞われていたのが、3月の声を聞いた途端、空気が入れ替わったように柔らかなものになっている。
雨が降っていてこうなのだから、晴れていればいくら朝が早いといってももっと春の兆しが漂うことだろう。
あいにくの天候でウグイスの声も聞こえなかったが、これからは野鳥たちのにぎやかな声に包まれつつ坐ることになる。
そうして百花繚乱の春本番を迎え、さらには真新しい緑の滴る季節に移ってゆく。
しかし、今朝は昨日の雨がまだ降り続いている。
丸一日降り続けているせいか気温も下がってしまっていると見えて、起き抜けにベランダのガラス戸を開けて外に出ようとしたのだが、外気の冷たさに慌てて部屋の中に引っ込まざるを得なかった。
予報では今日も日中一杯は降り続くらしい。
まるで菜種梅雨を思わせる降り方ではないか。
でも菜種梅雨は「催花雨」とも呼ばれ、サクラの開花など春の花の開花を促す雨とも言われるくらい暖かで優雅な側面も持ち合わせているが、まさかこんな冷たい雨のことを指すわけでもないだろう。
だとすると単なる春先のぐずつきということか。
毎年のことながら、春というのはこうやって行きつ戻りつしながら足音を高くしていくんだと頭では理解しても、2日続きの本降りはないだろう…とついつい文句の一言も口にしてみたくなる。
佐保姫さまも時々いたずらが過ぎるのだ。
あいにくの雨だったが、円覚寺境内は今ウメが盛りを迎えている。これは大方丈の門をくぐったところのウメ
使った座布団を元の場所に戻しに行くと額縁の絵のような光景が…=大方丈
大方丈と居士林の間の無住?の庵の伸び放題の紅梅
居士林の庭にはウメの木が何本も植えられているが、せん定されたことがないのだろう、実に伸び伸びと枝先を天に伸ばしている
ボクはせん定されたウメよりも、こうした伸び放題の枝の先の先まで無数の花で煙るように咲くウメを好む
ここの庭は素晴らしいと思う
最後は桂昌院のサクラ。種類は不明だが楚々とした感じに引き寄せられて見とれてしまった
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