韓国ドラマ「30だけど17です」(連載183)
「30だけど17です」第21話(そばにいる資格)⑤
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
ソリは外に飛び出した。追いかけてきたチャンと共に通りでタクシーを拾って飛び乗った。
「仁川へ」
「夢じゃなかった…」
チャンはソリを見た。涙を流し続けながらソリは呟いた。
「夢じゃなかったのね」
自分の枕元にいたのは夢の中のおじさんじゃなかったのだ。
― おじさん、どうしたの?
― …
― すごく眠くて…
― うん。ゆっくりお休み
そう言って、おじさんは額にキスをしてくれた。
あれは夢じゃなかったのだ。
その後、おじさんはそっと部屋を出て行った。
「お願い」ソリの声は悲嘆に暮れていた。「お願いだから、行かないで」
空港への道は遠くもどかしかった。
★★★
ウジンは鳴りもしないイヤホーンで両耳で閉じて旅客機に乗り込んだ。じっと目を閉じた。
もう、ウ・ソリの前には戻って来ないつもりだった。
出て来る時、トックにも挨拶した。
「長生きしろよ」
ウジンの気持ちと別れを汲み取ったのか、ウジンを見てトックも悲しげだった。
そしてウジンは家を出て行き、トックは寝床に入らないまま朝はやって来たのだった。
朝、リビングに出てきたジェニファーはトックの様子がおかしいのに気付いた。
しきりにウ・ソリの部屋を気にしているからだった。
本棚兼用ドアを開けると部屋の床に手紙用の封筒が置かれている。その上に鈴のついたアクセサリーが置かれている。
いつか目にしたことが…?
手紙とアクセサリーを手にしたジェニファーはウ・チャンに電話を入れた。
ジェニファーから話を聞き終えたチャンは運転手に声をかけた。
「すみません。車を止めてください」
チャンの言葉にソリは怪訝そうにする。
「追いかけてもムダなようです。階段下の部屋にソリさんに向けて置手紙があったみたいで」
チャンはソリを見つめ返す。
「叔父さんから」
ソリの目からまた涙が溢れ出た。
ウ・ソリが長期入院してた病院からヒョンテに連絡が入った。
白衣姿のヒョンテは勤務する病院の廊下を歩きながら電話を受けた。
「入院費を払ってた人がですか?」
「はい。病院を訪ねてきました」
「誰でした?」
当人は受付け前の長椅子に腰をおろしている。職員は労務者風の男に目をやりながら答えた。
「ウ・ソリさんに会いたがっています。どうしましょうか?」
ウ・ソリとは気持ちの面で距離が出来てしまった。
ヒョンテはすぐには答えられなかった。
買い物をすませてマンションに戻ってきた某女性は、郵便ポストの横に設置された案内用の棚に目をやった。いつも気にかけている冊子を手に取ろうとした時、尋ね人のチラシに目が留まった。
「クク・ミヒョン?」
思わず口をついて出た。首を傾げて呟く。
「聞き覚えがあるわね…」
棚に戻して行きかけた時、ハッと思い当たった。
「サルスベリの木の家だったわ」
ソリたちはタクシーをUターンさせて帰宅した。
ソリは自分の部屋に飛び込んだ。置手紙に目をやった。
あの・アクセサリー・も一緒だった。
ソリは言葉もなくフローリングの床に沈み込む。手紙とアクセサリーをそっと手にする。
チャンはソリをひとりにさせた。
いや、一緒に部屋に飛び込むことはできなかった。
本棚の向こうにいるソリがとても遠くに感じられる。彼女との間にこれほどの距離を感じたのは初めてだった。
しかしチャンは、そんな自分を冷静に見つめ始めているもう一人の自分がいる。
叔父さんとおばさんの間には、自分には立ち入れない深い世界がある。絆がある。
チャンは肩を落として自分の部屋に戻った。
床に座り込んでチャンは呟いた。
「ミスター・コン…、ココアを―待ってたのに」
チャンは両腕を組んでうな垂れた。
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