2010年4月
やってしまった。低血糖昏睡による自動車事故だ。会社帰りにクルマを運転していた時のことだ。会社から自宅に向かっていた時に、低血糖になってしまった。意識がなくなっても、ハンドルをまっすぐではなく、右に左に小刻みに切り、クルマはうねうねと走り続けた。とても危険な運転だったと思う。家に帰るべき交差点を通りすぎてしまい、それに気づいてUターンをした。そして赤信号でタクシーが停車した所に、後方から衝突してしまった。クルマは交差点内に立ち往生した。私は怪我はなかった。丁度、交通渋滞の時間帯で速度は時速20km以下だったと思う。タクシーの運転手は携帯電話で警察を呼んだ。警官は私に呼びかけたが、ぐったりしていたので、私を助手席に移動させ、クルマを運転し始めた。「クスリをやっているんじゃないか?」「酒を飲んでいるんじゃないか?」と質問されたが、意識が朦朧としているので返事はできなかった。クルマは派出所に到着し、私は中に入れられた。椅子に腰掛けることもできず、床にしゃがみこんだ。警官は7人位が取り囲んだ。そこで私は思い出した。1型糖尿病のことを。低血糖のことを。「甘いものを下さい。」と尋ねると、警官の一人はチョコボールを持って来てくれて、私はそれをむさぼるように1箱まるごと食べた。やがて血糖値が上昇し、意識は回復し、躁状態の私が復活した。自宅の電話番号を聞かれ、妻がすぐやってきた。私は運転手に謝ろうとするのをさえぎって、妻が謝っていた。警官が私の会社の名刺を見て、「K株式会社ですか」と言った言葉をとらえて、警官相手に、自分の会社のことから研究所の内容までしゃべり始めた。
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