「反応」

叩いて響いて、それがなくちゃやりがいなんてねぇだろ!?いくら裏社会でもさ、それが評判になり、俺らに回ってくるじゃねーの！いちいちウルサい女だなお前は。俺は俺なりにこの仕事楽しんでるんだよ、確かにお前がいなきゃ成り立たないけどさ、お前も俺がいなきゃ成り立たないだろが。そのくらい好きにさせてくれよな～。大丈夫だよ、十分注意してるし。いいじゃね～かよ、俺だってプロ意識はあるんだよ。俺なりのだけど。結果オーライだろ？ちょっと派手だったかも知んないけど、誰にも見られずスマートとは言えないまでも仕事は完璧なんだから。わかってますよ、なぁ俺たち結構な数の仕事して、結構な月日経つよな。保護者振りも度が過ぎるぞ。俺は俺の、お前はお前の仕事をやってるだけなんだから。「あんたの仕事は誰にも何にも知られたらお終いなの。あんたはある意味存在してたら駄目なのよ。」そらそーだけど、そんな言い方ねぇんじゃねーのか？現に俺はここに居てるんだし、ちょっとくらい俺の仕事だって知らしめても損にゃならねぇよ、あれだあれ宣伝だよ。見る奴が見たら、評判も出てくるぜ。「見る奴なんて必要ないの、私がちゃんと見てる
わよ」 お、お～…そう!?…じぁさ、こないだな件、凄かったと思わないか!?

「乾燥時代」

女が言った「コレでしょ!?」画面には次のターゲットが映し出されてる。 …しかし、こぇーよなぁ。知らない所で顔を知られ、いつの間にか調べられたり、コンピューター上であっても跡を追ったりされるんだからよ。便利っちゃ便利だけどさ～何だか合わねーな俺には。女は言う「合わなくてもいいのよ、結局あんたは最後に顔を合わすんだから」 ちっ、うまい事言いやがるぜコイツ。そらそーだ。ジタバタしても仕方ないって直接言えるのは、ラッキーだよな～今の時代。え？名前？ いらねーよ、どうせ偽名だろ！？ 顔見りゃ解るよ。いや待てよ、顔さえも変わってたらどーすんだ？有り得なくもないぞ、うん、有り得なくない。何だよもう。ややこしいったらねーや

ソイツの目を見た。本人だと直感で思った。ほんと最初からこー出来たらいいのに。。「皆はね、空も海も青色じゃないと言いたいのよ。あんたじゃないんだから」笑みを浮かべて女は言った。…そんなもんかな!? ま、そんなもんか。

「まずは」

全くこーゆー時に相応しい台詞ってないよな。映画ならマザーファッカーだのファッキンドアだの、なんでもファック付けてりゃ様になるけど。くそっだの、ちくしょうだの、落とし前だの実際使うか？使わねーよな。こんな状況になっても出てくる言葉があ～だのう～だのしかない日本語ってどーよ？もうカタカナもいらねーし、ややこしいのに使えねーし。何だかな～、はぁ…どーするよ？

「日本語にね、愚痴っぽい形容詞がないのは、日本人が潔いからなのよ多分」と黙って聞いてた女が言った。
潔いって!?何がよ。
「黙って行動あるのみ」女は閉まってるドアを力いっぱい蹴り破った。 …すげーっな。あれ、褒め言葉は自然に出んじゃん笑 いい奴だな日本人。女は素早く中に入った。
しかしアイツ綺麗な足してんな～…ドアに頭がぶつかった
痛っ、くそ！

「思い込み」

だから突然、的が貧血で倒れて大騒ぎになるなんて思いもしないだろ!?、人がさ、うじゃうじゃ寄って来てそれどころじゃなかったんだって。いや期日は今日までって事は俺にも分かってるさ。不可抗力だよアレは。鉄分不足か！！　

いやだから俺はちゃんと言われた通りにスタンバってたし、いつでも行動に移せる準備してたんだよ。暑い中さ。俺が倒れる所だぜ下手すりゃ、コーヒー、煙草、コーヒー、煙草の繰り返し、長い目で自分を殺したわっ。無茶言うなよ！！救急車なんか追えるかよ、それでも何とか搬送先調べて

、病院まで行って、出るとこ張ってたさ。でもいっこうに出て来やしない、病院内に入り標的に近づいたら何と救急外来で１日入院ときた。どーしょーもないだろ!? 点滴に毒でも混ぜるか？…あ、そう。混ぜるか。ほんとに？　　　　　　　　　　ゆっくりと退屈そうに足を下ろし、相棒の女が言った「またやるしかないじゃない？」 …そりゃそうだ、まだ時間あるしな。うんやりゃいいんだ、……何だ、そうだよな(笑)