女が言う「この男が別に世の中にとって邪悪な訳でもないし、慈愛に満ちてる訳でもない。ただの男なのよ。私達には関係ない」ズレた眼鏡を直す仕草が艶々しい。ま、ターゲットがどんなのとか関係なねぇしな確かに。でもまさか相手は思いもよらないだろな、自分の知らない所で運命決められるなんてよ。なぁ俺らも、どっかで勝手に運命決められるなんてあるんじゃねーか!?こっちは人の人生終わらしてるんだしよ。何か生きてる間の出来事なんて不公平に思えてくるな~。真面目に生きてて意味あるのかな? いや俺らは地獄行きかもしんないけどよ~、でもな~んか嫌な感じだよな。害なく生きててもこーゆー依頼が来て的にされてさ。依頼する奴が極悪人なのによ。回転イスを弄んでる女が眼鏡を外してこっちを見た。「そうね、アンタの言う通りよ。人生は不公平だし、理不尽よね。で!?、それが解って何が変わるの?それでもどんなに嫌でも人生は続くのよ」女は煙草に火を付けこっちに吐いた「繊細なのね、こんな仕事してるのに」笑うと可愛いな。こいつこそ何でこんな仕事してんだ? あれ、俺の煙草がないぞ…女を見た。「これアンタのよ
。キツいの吸ってるわね。」俺に箱を渡して言う「ほら、戻ってきたじゃない。気づかなければ私が全部吸ってたかも」と微笑した…この悪党め。
。キツいの吸ってるわね。」俺に箱を渡して言う「ほら、戻ってきたじゃない。気づかなければ私が全部吸ってたかも」と微笑した…この悪党め。