不幸なことに神戸は地震と不況のダブルパンチをくらい、多くの行き付け店を失ってしまった。従って『コーヒーのコンコルドて無くなったんか。』『いつの話、しとんや。大昔やで。』とか『元町行ったら、ジャズ喫茶のさりげ潰れとったなぁ。』『いや、北野でバーとしてやっとーで。』なんて会話が都内で堂々と語られる。(しかも大声で・・・廻りの方ゴメンナサイ)
神戸つながりであればヴィッセルどころか某広域指定団体も応援?するという我々だが、新参ものにはちょっと厳しい。とある集まりで集中砲火を浴びたのはコロッケとソバメシであった。狭い地域で人気のあるコロッケは確かに存在した。行列の出来る元町の森谷商店まで行かなくても、コロッケの美味い〇〇市場の××精肉店はあちこちにあった。
但し、誓って言うが名物神戸コロッケなる名称はなかった。ま、ゆーたもん勝ちといえばそれまでだが、デパ地下で長蛇の列を見るとつい違うぞと言いたくなる。それに関東でも肉屋の揚げ立てコロッケは結構いけると思う。家庭では余り使わない動物性油脂を使って高温で揚げるからじゃないのかな。
意見が分かれたのがソバめしだ。ご存知無い方もおられようが、要は焼きソバにご飯を混ぜたペディグリーチャム風(笑)の食べ物である。こう書くと身も蓋もないのでもう少し説明するが、蒸し麺を鉄板で焼きながらコテで細かく寸断し、更にご飯と肉野菜を加えよく炒める。最後にドロと呼ばれるソースの澱であるピリカラ成分(今は沈殿物でなく最初からこの味で作っているようだ)で味付けしたものだ。
個人的に言うと、不味いとは思わないが余り注文する気にはならない代物だ。集まった多くの者があんなもんは余った麺や冷たくなったご飯の有効活用だろうとか、地震前は知らんかった、困った時の代用食じゃないかと切り捨てたのに対し、尼崎と長田区の人間が『いや、あれは子供の頃からあった。』と明言したのだ。ぼーずは前者であり、少なくとも子供の頃は聞いたことがなかった。
調べると社食のない小規模な工場に勤めていた人たちが、お好み焼き屋で昼食を取りながら冷えた弁当の飯を一緒に温めたのが起源ではないかという人がいた。おいおい弁当持ち込むか?それよりソバが一玉しか残ってない時に大盛り焼きそばの注文を受け、冷や飯を足して増量したら、意外に美味かったので定番になったと考える方が普通じゃないか?これならば地震以後にポピュラーになったのもうなづける。
名物に美味いもの無しという人もいるので、本当に美味ければ名物を名乗るも良しとしようか。今度、春に帰ったときは新しい名物を探してみよう。物好きな・・・いえいえ、持ち帰って同窓会のネタにするためで・・わはは、性格悪いなぁ。
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