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丸投げ症候群

在職中だったある日、50周年記念行事に担当プロジェクトのジェット試作機を出品してとの要請が本社から来た。作業詳細を尋ねようと責任者に連絡を取ると「会場に常駐している〇通の××さんに聞いて欲しい」それはいいが、うちの試作機はデカいぞ。会場に入るのか?彼は試作機についておよその大きさも知らなければ、現地の入り口サイズも把握していなかった。

はやりの丸投げな。そんな会社じゃなかったんだけどな。遊びであるレク活動すら業務時間中、真剣に自分達で総てこなしたんだが。まぁそれまではそれを許すゆとりもあり、レク活動の実績は業務評価につながるという噂が公然と流れていた会社だったからなぁ。但し、遊びならいいが業務を下請けに出すということは、その業務が自分で出来なくなることを意味する。アウトソーシングの罠だ。

まさか同じことを言われるとは思わなかった。コロナワクチンの接種について市役所に電話をすると「うちは集団接種に関してしか対応していない。近所の医療機関で受けたいならそこに聞いてくれ」あのね、近所で午前中に聞いてらちが明かないから電話したんだ。

婆さんが生きてた頃、散々世話になったクリニックに確認の電話したが『業務時間外です』と留守録が流れる。そんな訳ないのにと訪れたらちゃんと開いていた。ワクチンについて聞くと、にこりともせず『定期的に薬を出している人以外は受け付けないから他所へ行って』と棘のある言い方をされた。ここの看護婦さんたちは穏やかな人ばっかりだったのに・・・あ、電話はワザと切っているんだと気付き、察した。これは人間がどうしようもなく疲れ切った時の態度だ。

市役所への電話で察しは確信に変わる。予約方法を含めて地域の医院に丸投げしている。1年半、心無い言葉を投げつけられながらも医療関係者は必死に務めを果たしてきた。ちょっと前まで『コロナも落ち着いてきたから旅行でもしてよ。補助金も出すし』と煽って来た政府がまた手の平を返してきた。にこやかな顔で仕事なんか出来る訳が無いだろう。

筆者は3高(高血圧・高脂血症・高尿酸)なので主治医は存在するが、クリニックは隣の市にある。隣の市役所に電話するがNTTより電話が集中してかからないと言われる・・・これか!ニュースで騒いでいた奴は(笑)。しゃーないなぁ、ワクチン未接種のジジババが目一杯集まる集団接種にするか。しかしあいつら大声でしゃべるしなぁ。また12日の9時以降にメールしろと言われたがパンクするのは目に見えてるし。

なんて考えているとSNSに着信が・・・『市外在住でもウチでワクチン打てる。希望があれば〇日迄に連絡して』主治医からだった。やはり頼りになるのは高校の友人(笑)。ではよろしゅうに。
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