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普通へ戻すことの心地良さ

小学校6年で007のファンになってからボンドは何人替わったのだろうか。初代ショーン=コネリーのイメージが強く、彼が出なくなってからは毎回作品を見なくなってしまった。観ると何かしら違和感が付きまとうからだ。つい、お前は出るなよと言いたくなる。

3年前にダニエル=クレイグが出てきた。どっかで見た人だと思って観ていたら、トゥームレイダーズに出ていた人だった。兎に角、よく動く。初代はよく言えばどっしり、悪く言えば動く気の無い人だった。首へのチョップなど力士の手刀(賞金もらう時切る奴)並にショボい。それでも一発で倒れるのが、当時のお約束か。

前作のカジノ=ロワイヤルでは追跡シーンが延々と続いたが、今回の『慰めの報酬』も耐久レースを演じてくれた。この一生懸命さが好きになった。ぼーず的には二代目を襲名させてやろうと思う。(お前なぁ、そんなに偉いンかい)

今日は平日で全体的には空いていたが、映画レディースディのおかげでオバちゃんが多かった。映画自体は面白かったが、新ボンドの肉体を酷使する点以外でも、いつもと違う気がした。MI-6の責任者Mがバーちゃん(女性になったのはもっと前のボンドかららしい)になったからではない。だいたい、あの歳の人間に性の区別は無い・・わはは・・年寄りに殺されるなぁ。

秘書のマネーペニーやスパイ用品開発担当?のQが出てこないからかもしれない。Qを演じてきた役者は10年前位に死んだが、代役はありだろうに。おかげで今回秘密兵器はなにも出てこない。シリーズによってはこの秘密兵器がリアリティを損ね、物語を荒唐無稽な御伽噺に変えてしまったという批判もあるようだ。確かに正しいと思うが、ガキの頃に秘密兵器をワクワクして観たぼーずとしては難しい所だ。

一番変わった点は多分ここだ。相変わらずきれいな女性は出てくるのだが、彼女達に助けられる事が減ってきたのだ。なんせ敵のエージェントまで垂らし込んで利用するんだもん。エー加減にせんかいと言いたくもなる。思いがけない部下の裏切りに敗れ『あれはないよなぁ』と負けたゴールドフィンガー氏に同情したものだ。

前作は真剣に愛した同僚ヴェスパーに裏切られ、苦しんだ彼女はボンドに許しを請いながらも死を選んだ。今回はこの落とし前をどうつけるかが重要なテーマだった。中身に詳しくは触れないが、普通に面白い正統派のスパイものに仕上がっている。これはお勧め。

蛇足だが、40余年前のゴールドフィンガーでは体中に金を塗られて女性が殺されるシーンがあった。ネタばれを許して欲しいが、今回は連絡係が原油にどっぷりと浸けられて殺される。ま、見た目の優雅さから言うとやっぱ金でしょう(笑)。・・・死ぬ方にとっては一緒やっちゅうねん・・・ま、こーゆー不景気なご時世だ。やっぱり、値崩れを起こした原油よりも、もうちょっと華かなもんをまとって死なせて欲しかった。
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