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憧れの40余年

初めて彼を聞いたのは高校1年の頃だったか、確か先輩の一色さんから借りたLPだったと思う。余りの凄さにそのあとすぐ自分でも買ったのが、アメリカでのデビューアルバム、ザ・プログレッシヴ・ブルーズ・エクスペリメント(邦題は100万ドルのブルースギターという子供心にもなんやこれというベタなタイトルだった)

CBSに破格の契約金で迎えられたJohnny Winterだったが、これはインディーズ時代の音源なので、回り回って確か東芝から発売されていたと思う。レコード針を落とし1曲目でぶっ飛ぶ。当時Creamでお馴染みだったRollin' And Tumblin'なのだが、ギンギンにディストーションを聞かせたブルース=ロックになっている。

ブルース=ミュージシャンに受けのいいJohnnyだが、当時はハードロックに近いナンバーも多く、高校生ぼーずとしては取っ付きやすい人だった。更に恥ずかしい話をするが、未だ中指や人差し指も満足に使えないくせにサムピックを愛用しているのは明らかに彼とJeff Beckの影響だ。(100円で気軽な・・・腕を真似んかい・・・)

昨年のJohnnyを上司から借りたDVDで観て、こら早めに会っとかなあかんという強迫観念にも近い思いを抱き、券を購入。眩しかった太陽が沈み辺りが薄暗くなってきた。共演者の演奏はすべて終わり、残されたバンドはJohnnyだけになった。バックの3人が揃ったところに舞台のそでからJohnny登場。歩き方はゆっくりだけど、昨年よりシャンとしている。

なんと立って演奏するじゃないか。ぼーずはのってもいないのに最初から総立ちのコンサートは大嫌い(やらせに近いだろ)なのだが、これは立ってお迎えするしかない。そのうち体が勝手に動き出す。Johnnyと言えばMCもそこそこに連続でぶっ飛ばしてくれる。演奏に歌、兎に角元気だ。

バックの3人も上手いのだが、彼らに任せるというよりJohnnyが引っ張っている感じなのだ。ソロだけでなくリフも自分で弾いている。また名曲Mojo Workin’をはじめ、懐かしい曲が多かったのにも大満足。アンコールは愛用のFirebirdを持ち出し、スライドギターを披露してくれた。

満ち足りた余韻を残したまま日比谷の野音を後にした。Johnny元気でなぁ、来年もまた来いよぉ~。
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