今年度より、我が足利うちどく推進委員会では、「うちどく」推進に繋がる新事業として、スマホに依存しがちな今どきの子ども達に少しでも本や読書に関心を持ってもらうため、「ビブリオバトル出張講座」をスタートさせました。今年1月の校長会にて説明したところ、早速、富田中学校さんに手を挙げていただき、1学期に2回に分けて開催しました。
「ビブリオバトル」とは、おすすめの本を持ち寄り、紹介し合う書評ゲームです。「人を通して本を知る。本を通して人を知る」をキャッチコピーに、全国に広がっております。⇒知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト参照。
1回目は5月に「ビブリオバトル基礎講座」と題し、体育館にて全校生徒対象に開催しました。パワーポイントにてこの講座の趣旨やビブリオバトルのルールや内容を説明し、全国中学生大会の映像を視聴した後、当委員会メンバーと学校の先生の計5人によるデモンストレーション(実際のビブリオバトル)を行いました。生徒達にもディスカッションタイムでの質問や、最後にチャンプ本を決める際の投票に参加してもらいました。校長先生も発表者として参加していただき、大いに盛り上がりましたちなみに、このデモンストレーションでは、国語のK先生おすすめの「夜に駆ける YOASOBI小説集」(星野舞夜他著)がチャンプ本となりました。さすが、現場の先生、今の中学生のトレンドを分かってらっしゃる
2回目までに、各自がおすすめの本を選び、ワークシート(おすすめのポイント等を記入)の作成の指導を学校側にお願いし、国語の授業でビブリオバトルの準備のための時間も設けていただきました。何せ、普段、ほとんど本を読まない生徒を含めた全生徒にやっていただくので、先生方のご協力には心より感謝いたします。
2回目は7月に「ビブリオバトル実践講座」と題し、各教室にて全生徒にバトルを実践してもらいました。まずは、各クラスで小グループに分かれてバトル。1年生はメモやワークシートを見ながら発表する生徒も多かったですが、2、3年生はほとんどが何も見ず、堂々と発表していました。いずれにしても、皆さん自分の推しを自分の言葉で一生懸命に語ってくれました
その後、各グループのチャンプ本獲得者による決勝戦を行いました。皆さん、本日2回目で少し慣れたのか、とても素晴らしい発表でした。ちなみに各クラスのチャンプ本は、「『のび太』という生きかた」(横山泰行著)、「空想科学読本」(柳田理科雄著)、「失敗図鑑」(大野正人著)、「余命3000文字」(村崎羯諦著)、というバラエティーに富んだ結果でした
ビブリオバトルをやってみた生徒の皆さんからは、「友達の発表を聞いて、その本を読みたくなった!」、「この人はこんな本が好きなんだ、と分かって面白かった!」、「発表の本を探してたら、ある本と出会い、読書が好きになった!」等の感想をいただきました。これを機に、本や読書に少しでも関心を持ってくれたら、とても嬉しいです。
最後に、開催にあたり多大なるご尽力をいただいた校長先生始め富田中学校の教職員の皆さま、そして、勇気と愛情をもって発表してくれた全生徒の皆さんに、心より感謝申しあげます。
これからも、市内の多くの学校に「ビブリオバトル出張講座」を展開し、子ども達の本や読書への関心を高めて行きたいと思います。