ひまわり進学ルーム

コロンブスの卵

先日大学受験生が取り組んでいた英語の問題で。
「~~~は、まさにコロンブスの卵だ!」
的な表現があったのですが、
「コロンブスの卵って何?」な人には、まったく???な比喩表現でして。
訳せてるのに、イミがわからない・・・・・・。
そう、比喩って、共通認識がないと成立しない表現なんだよな~。
語学って、そういう文化の習得的な側面もあるよな~~なんて考えながら。

でも、面白いのはそこじゃなくって。
その生徒に「コロンブスの卵」が何かを説明しようと試みるY先生。
「ん~とね、Tちゃん、もしここにゆで卵があって、それを机の上に立ててって言われたらどうする?」
と、問いかけました。

多分、その生徒が
「え~そんなこと無理に決まってる~。」
とか、
「ゆで卵立てるとか、手品?」
とか、
「わからんから教えて。」
と、早々に言うことを期待しての問いかけです。

ところが。
意に反して、その生徒ちゃんは、
「え?上押さえとけばいいやん?」
「手は使わないで。」
「じゃ、壁に立て掛けとく?」
「壁も使わないで」
「水に浮かべる?」
・・・なんだかわかんないけど、下手な鉄砲状態で、
次々とアイデアを出してきます。
「とにかく何にも使わないで。」
そろそろgive upしてくれんかな、というY先生の苛立ちを他所に、
なんとなんと、
正解に行き着いてしまったのです。
「下をちょっと割っとく。」
「え?あ、そうそう。」
「え?そうなの?で、だから何なの?その卵がどうしたの?」
ここで、ひまわり先生、ちょっとへえ、と思いました。

まず、「できない。」「わからない。」と片付けずに、
たとえ当てずっぽうでも、ちゃんと解法を考えようとする姿勢は大切だよな。ということ。
この場合は、Y先生の意図を全く理解しようとしてないのが残念ではあるけれど、
最近の子どもの傾向として、
教えてもらったことしか出来ない、答えられないって人が増えているから、
この姿勢はなかなかのものですよ。
さすが腐ってもN高校。

で、結局、
「最初にそれを考えた人はエラいでしょ?という話だよ。」
と言われて、
「え?卵となんの関係があるの?」
に、ひまわり先生が補足。
「アメリカ大陸を発見したコロンブスが、そんなん誰でも出来るってバカにしてきた人に向かって、
 じゃ、卵立ててみろって言って、誰も出来んかったで、こうすれば立つってやったのね。
 それに対してまたそんなん誰でも出来るって言われたで、
 その通り。言われた後からなら誰でもできるけど、最初にやることに価値があるんだよ~って言ったって話だよ。」
「ナルホド~」

でも、Tちゃん、正解知らなかったけど、卵立てれたからね、説得力半減(笑)
やはり、比喩表現って難しいわ。

後日談
中学生の子に「コロンブスの卵って知ってる?」と聞いたら、
「ん?塩使う方?下割る方?」
という答えが返ってきました。
やっぱり、こういう返答が返ってくると、「賢いなあ」と思ってしまいます。
もちろん、
自分でいろいろ考える力も大切だけれど、
「知識・教養」も大切なわけで。
車の両輪と同じですよね。(←そして、これも比喩)
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