2023.10.22[小岐須渓谷山の家駐車場09:07〜09:32スリバチ滝〜10:12マド10:20〜10:44国見広場10:49〜10:55野登山11:05〜11:49仙鶏乗越11:50〜11:56仙鶏尾根No6標識タカノス分岐12:02〜12:16仙の石12:28〜12:29仙ヶ岳(東峰)〜12:41仙ヶ岳13:13〜13:27小社峠13:29〜14:02仙鶏尾根分岐〜14:45大石橋駐車スペース〜14:52大石橋〜15:21小岐須渓谷山の家駐車場〜15:30鮎止の滝15:31〜15:44小岐須渓谷山の家駐車場](距離11.6km 累積標高1022m)
<コース状況>
野登山登山口の御弊川にかかる橋は今はなくなっている。水量が多いと靴を脱いでの渡渉を強いられるが、水量少なめの時は50mほど上流から石飛びで渡ることができる。この時花崗岩には乗ってもいいが石灰岩は滑りやすいので注意!
一ノ谷道は不明瞭箇所があるものの、ピンクテープに従えば特に問題はない。スリバチ滝サイドは固定ロープのあるトラバース。
仙鶏尾根は痩せ尾根や急坂多く固定ロープ多数設置。
仙ヶ谷ルートは渡渉箇所があるが特に問題はない。
きょうは同級生T氏との山登り。ここ数年は春と秋に年2回ペースで一緒に登ることが恒例のようになっている。
彼とは登山以外にも音楽やギターなど共通する趣味も多く、いつも尽きない話をしながらの楽しい山歩きをしている。今回は彼のリクエストで仙ヶ岳へ。
9時に小岐須渓谷山の家駐車場に到着。遅めなので駐車場は満車ではないかと心配したがなんとか駐車できた。
野登山から仙鶏尾根経由で仙ヶ岳に行こうということになり一ノ谷コースをとる。
御弊川に掛かっていた橋は今はないので渡渉しなければならない。水量次第では靴を脱いでの川渡りとなるが、きょうは少し上流の淵の手前から靴のまま渡ることができた。
登山道を少し登ると「スリバチ滝」がある。手前の砂防ダムより谷に下りて100mほど遡行すると滝壺に行くことは可能らしい。でもきょうは登山道から見下ろすだけにしておく。滝の下流にはオーバーハングになった石灰岩の壁があって一見の価値があるようだがまた次回のお楽しみにとっておこう。
小さい落差の下段の滝は登山道より少し逸れると見下ろせる。続く一番落差の大きな中段は残念ながら登山道からも下からも岩陰になって見ることはできない。石灰岩をツルツルに磨いて流れ落ちる美しいだろう姿は想像するしかない。
固定ロープを伝って岩の下をへつり抜けると、滑り落ちていく中段の落ち口が見える。すぐ上には上段の小滝も。
ここからは特に特徴のあるところもなく、平凡な谷道を右岸左岸と谷を幾度となく渡りながら進んでいく。
不明瞭な箇所もあるが、ピンクテープに従えば特に問題なく登れる。
尾根に出る直下は急坂。だがナギナタコウジュの花を見ながら登るとつらさを感じることはない。
尾根を歩き徐々に平坦になると国見広場は近い。広場からは北東方面に視界が開け、きょうは遠くまで見渡る。御嶽山とその北に続く乗鞍岳から北アルプスの稜線に雪が被っているのが見える。きょうは望遠レンズを持ってきていないことが悔やまれる。
野登山山頂を踏んで舗装路に出る。道脇の枯れ木にたくさんのキノコが生えている。シイタケっぽいが老菌で判別つきにくい。ツキヨタケかもしれない。
車道から道標に従い山道に入ると薄暗い杉林の激下りとなる。
すぐに今度は急登。その後もアップダウンを繰り返すと徐々に痩せ尾根となり、小岐須へ下る道を分けると岩場の激登となり、固定ロープを伝いながら登る。
ここまでくもりがちだった天候だが青空が大半を占めるようになってきた。
なかなか訪れなかった今年の秋もようやくやってきたかと思うと、昨日から一気に冷えて、今日の予報では三重県で最低気温9℃、最高気温が18℃。
高気圧に覆われるので、風はなさそうだが山上は寒そう。そう思って防寒着も持ってきていたが、日が降り注ぎ暑いくらいで、長袖シャツの袖も捲る。
ここまで高度を上げると紅葉も進んできている。今年は記録的な暑い夏だった影響か、あちらこちらの山で、夏の終わりには落葉してしまっている木や、葉が黒く変色しているものを多く見かけた。
紅葉の具合に影響がありそうだが、ここ鈴鹿南部ではどうなのだろうか。この先もっと鮮やかに色づくのだろうか。それとももうこんなものなのだろうか。14年前の秋に南尾根から登った時は見事な紅葉を楽しめたのだが。
最後に明るい花崗岩の岩場をひと登りすると「仙の石」に到着。14年前とその前年にもここを通っており、こんなに特徴のある岩なのに記憶がない。写真も撮っていない。
この先ではセンブリの花がたくさん咲いている。花と景色に気を取られながらどんどん進むが、何かおかしい。これから行くべき仙ヶ岳が進行方向の右手に見えている。
どうやら仙の石に気をとられて、分岐を見落とし直進してしまったらしい。
再び仙の石へ。そして今度は分岐を曲がる。
道間違いは失敗だったが、この先センブリを見かけることがなかったことを思うと、それは怪我の功名というもので、間違ったからこそ花を見ることができたのだからよしとしよう。
山頂で遅めのランチ。やはり風もなく暖かく防寒着は全く必要なかったようだ。
景色も素晴らしく、空気が澄んでいて鈴鹿の山々や濃尾平野の街群はもちろん、ここでも遠く御嶽山とその北に続く乗鞍岳から北アルプスの峰々が見える。東に目を向けると奥の山の上に雲ではなさそうな白いものが浮かんで見えている。もしや南アルプスか。
写真に撮って後で確認するも確証は持てなかったが、方角的にも今日の空気の澄み具合からいってもおそらく南アルプルであろう。
さて、帰り道はどのルートにしようか。
T氏は宮指路岳に登ってないので行きたい気はあるが、疲れもあるとのこと。結局は小社峠から小岐須に戻ろうということになる。そして山頂での絶景を惜しみつつ北に縦走路を下る。
小社峠からの山道から見える谷は、徐々に水量が増すとともに、面白い渓谷となって、小滝や淵が連続してくる。登山道は左岸の高い位置につけられており残念ながらそのほとんどは見ることができない。
以前通った時には渓流の写真を撮っているのだが、登山道から外れた覚えはない。ルートが変わったのだろうか、それとも忘れてしまっているだけで、谷に無理やり下りて写真を撮っていたのだろうか。
しかし林道の終点近くの渡渉点では美しい小滝と淵を見ることができた。これも以前撮影しているはずなんだが、どうも雰囲気が違っている。水害で様子が変わったのだろうか。
林道はアルファルト道となり大石橋までやってきた。以前はここまで車で入れたが今は落石の危険があるとのことで車両進入禁止となっている。
その大石橋の下にも美しい小滝が掛かっており、近年は「大石滝」と呼ぶ人もいるようだ。
滝好きとしては車道から見下ろすだけでは物足りない。気をつければ左岸より下りられるので滝壺に近づき撮影。やはり間近から見ると迫力が違う。完全に滝の世界の中に入れる。
さらにその先には「屏風岩」がある。ここには遊歩道があり道路から1分も下れば見ることができる。
幾度となく通っているがいつもスルー、初めて今回は下りてみる。写真では見ていたが実物は思っていたよりもスケール感があって圧倒される。やはり自分で実際に見て体感しなければよさはわからないと改めて思う。
そして小岐須渓谷山の家駐車場に戻るのだったが、さらにおまけでそのすぐ下流にある「鮎止の滝」を見に行って、今回の山行を終える。
小岐須渓谷山の家駐車場スタート
時間が遅めなので満車ではないかと心配していたものの、なんとか駐車できました
駐車場奥のここから入山です
御幣川に掛かる橋が消失しているので、少し上流から石飛で対岸に
水量が多い時は靴を脱がなくてはならないところです
一ノ谷の水音が近づいてくると間もなく「スリバチ滝」です
下段しか見えません
その下段をアップで
下流の堰堤より遡行すると片面屏風岩(屏風岩/御幣川上流にある名勝=帰りに寄る)のような石灰岩のオーバーハングした岩壁を見ながら滝壺まで行けるようですが、今回はパスします
スリバチ滝中段ですが、このようにしか見えません
落差10mほどを急角度で滑り落ちているようです
中段の下部のみチラッと見えます
水流で磨かれて石灰岩がツルツルになっています
中段のすぐ上にある上部2段
トータルで落差15mオーバーの思っていたよりもスケールの大きな滝です
途中見かけた木
地上高さ2m付近から幹がたくさんわかれていて独特の雰囲気を醸し出しています
支流に滝が見えたので遡上
水量こそ少ないものの10mほどの落差の滝でした
トリカブト(キタヤマブシ?)がまだ咲き残っていました
峠に近づくとマツカゼソウ群落の中に混じって、ナギナタコウジュがポツンポツンと咲いていました
マツカゼソウです
鹿が食べないのでいっぱいあります
これってミカンの仲間なんですよね
(続く)
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