ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◇『くものちゅいえこ』  森川成美 作 佐竹美保 絵  PHP出版

今日は終戦記念日。

もう75年前の事だ。
更にその75年前は、明治維新だ。
だから、江戸時代ってNHKの大河ドラマで見ていると、ずーっと大昔のような気がするけれど、ちょんまげ帯刀の時代は、そんな昔ではない。

ましてや、第二次世界大戦は、年表の1行で記されていい話しじゃない。
歴史の事象が、年表の1行に記されることに、ほんと、苛立つ。

そんなことを思いながら、本棚を眺めていて、森川さんの『くものちゅいえこ』に、目が止まる。

これは、本当に良い絵本だ。

 

"ちゅいえこ"という名前も意味不明、独創的だけど、古道具屋で自分の安寧の場所を思案する蜘蛛に、妙に共感してしまう。
さっきまでの、苛立ちが、なぜか収束していく気配を感じる。


人は、いつも、自分の居場所を探す。
しかも、安寧であるだろう"場所"を。

 

ふと、思う。
森川成美という作家は、いつも人にとって安寧であるだろう"場所"は、あるのかを問うているのかも知れない。

 

良い絵本だから、沢山の人に、読んで欲しい、と思う。

 

 

 

 

 

 

 

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