ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◆ 映画、『汚れなき悪戯 ( 原題『Marcelino Pan y Vino』パンと葡萄酒のマルセリーノ』)に思うこと

            汚れなき悪戯(マルセリーノの歌)/ Marcelino Pan y Vino
                



 『フランダースの犬』のネロ、『マッチ売りの少女』の少女が、悲しくも亡くなるのは、理由が明確なので、まだ解る。
 でも『汚れなき悪戯』のマルセリーノが、亡くなるのは、どうにも理解できない。
 悲しすぎないか。

 「神に召される」ということの意味を考えるが、どうにも理解不能。
 
 この物語は、スペインのジャーナリスト、ホセ・マリア・サンチェス-シルバ(José María Sánchez- Silva)が、1952年に「パンとぶどう酒のマルセリーノ」(Marcelino Pan y Vino)と言う児童小説を発表した。14世紀のイタリアのウンブリア地方で起こったと言われる民間伝承をスペインに舞台を置き変えて書き直した作品だ。



                 

 戦争で荒れ果てた村の修道院、そこには12人の修道僧がいる。
 それは12使徒を暗喩しているのか。
 修道院の門前に捨てられたいた赤ん坊、マルセリーノ。

 
 神の思し召しは、いったいなんだったのか。

 アイデンティテイが根底的に異なる文化に生きる私には、切なくも悲しい映画。

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