6日朝、入稿する約束だったのだ。
その推敲中、座布団に下から揺れ巾リアルな揺れがきた。
地震だ!
揺れ巾リアル感に、デカイ!と感じた。
家の壁は本棚ばかり。
本棚がユラユラ揺れて、あららテレビもユラユラ揺れて、本棚から本が飛びだした。
私は咄嗟にソファに飛び移った。
スマホから、アラームが鳴り響く。
「遅いんだよ!とっくに揺れてるだろーがー!!」と心の中でツッコミを入れる。
電気が消えた。
ツレアイが、「大丈夫か」と居間に入って来た。
彼も自室で仕事中で、やはり本棚に囲まれており、部屋から飛びだし本棚のない洗面所に避難したという。
スマホのライトを点けて、懐中電灯に乾電池を入れる。
電気が消えたら、マンションは水も出ない。
まず、飲み水とトイレ用の水の確保だと思い、バケツ、薬缶、麦茶用のタッパーを持って、マンションに隣接する児童公園の水飲み場へ行く。ここは直水道管から引いている水道なので水が出るということを、以前の台風で停電し断水したおりに知っていた。
すでに水を汲みに来ていた男女がいた。
ふり返ると、私が住んでいるマンションのドアに入って行った。
その後、この水飲み場の水道は、まるで長屋の井戸のように、ここの地域の住民にとって大いに役に立ったのだった。
水汲みだけではなく、食器洗い、情報交換と、まるで江戸時代や明治の長屋の井戸の態。(^_^)v
私は、秘かに「菊坂一葉の井戸」と名付けた。
水を汲んで家に戻ってから、乾電池の予備がないので節約するために、灯りを懐中電灯からロウソクに変えた。
余震が結構キツイ揺れだったので、背の低いロウソクにした。
朝陽が射してきて、ロウソクを消して眠った。
スマホのメールの着信音で目が覚める。
本州の各地に住む友だちや知人が心配してくれていた。
私のことを心配してくれていることが、ありがたかった。
スマホは充電したばかりで、バッテリーは100%だったから、返信を余裕を持って行えた。
地震は、北関東に住んでいた時に東日本大震災を経験していたので、気持ちに動揺はなかった。
なにをすべきか、手順がパッパッと浮かんだ。
ただ、私の心が穏やかではなかったのが、あれほど頑張った原稿を添付送信する術を断たれたことだった。
担当の人に電話をしたが、出る前に切った。
もしかしたらなにか手立てがあるかも知れないと思い切ってしまった。
私のスマホの着信に気付いた担当の彼からソッコー、電話がかかってきた。
私は、停電でインターネットが使えない旨、伝えると彼は7日の朝までだいじょうぶです、と言ってくれた。
結局、私の住んでいるエリアは7日朝になっても電力は回復しなかった。
私がそもそも本来の〆切りに間に合わなかった天罰だと、諦めた。
諦めたけれど、諦めきれず、推敲をし続けた。
ほんと、バカだ。自業自得だ。
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