ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◆ 『蝶の目と草はらの秘密』 ジョイス・シドマン 文 ベス・クロムス 絵 百々佑利子/藤田千枝 訳 冨山房

             


 蝶の目から見た絵本。
 いわゆる科学絵本のジャンルかな。


 1ページ、1ページが楽しい。

 たとえば、このページ。 
 横開きなんだけど、このページは縦使い。

 こんなページもあります。   
 小さな読者にとっては、つい、見ちゃうような文章のレイアウト。


 いいですね−。


 私は、子ども時から、不思議がいっぱいで、それが当時の私には、大問題でした。

 たとえば、
 太陽はまぶしくて見つめることもできないのに、夕陽はなぜ、みつめることができるのかとか。
 はたまた、夕陽はなぜ、あんなに赤くなるのかとか。


 たとえば、
 血液は同じ型でなくては凝固すると、学校で習ったのですが、では、なぜ、無差別に人の血を吸う蚊は、生きていられのかとか。

 たとえば、
 物質は元素で、できていると言い、確かに机は物質で元素でできている。
 では、この木でできている机の木は、生物として細胞から成り立っているわけで、その細胞がいつの段階で物質の元素になったのかとか。

 たとえば、
 色の三原則は、赤、黒、青で、私の見ている色は、光の屈折で“色”として存在するという。では、絵を描くとき、自分の意志で選んだり調合したりする絵の具の色は、なぜ“色”として存在するのかとか。

 そんな、不思議な問題が、子どもの時分、自分のなかで渦巻いていた。

 そんなことに、ちゃんと、応える絵本があれば、なんと嬉しいことか。
 その疑問を解く一冊がこれ!

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