YAが売れなくなったと聞いて久しい。
講談社、頑張っているなぁと思う。
『リジェクション 心臓と死体と時速200km』、なかなか面白かった。
私が、おおっ!と思ったのは、読み初めて早々、エゴン・シーラの名前が出てきたところだった。
なんか、嬉しくなるよね〜。
旧知の友に、予期せずに出会った感があって。
ひょっとして、著者の佐藤まどか氏は、エゴン・シーラ、好きなのかも知れないと思ったら、妙に親近感。(作品での表記は、エゴン・シーレ)
私がエゴン・シーラの絵と、Den Haag(Nederland)の市立美術館で出会ったのは、あれは、いったい何年前だったろう。
買って来た絵はがきを、本棚に飾って、毎日、眺めている。
クリムトの影響があったらしいけれど、このライン、この色彩、がイイ。
それで、肝心要な『リジェクション 心臓と死体と時速200km』だけど、作家はイタリア在住で、家具や椅子や時計などのデザイナー。
数年前から児童文学を執筆している。
どの作品も興味深く、読んだ。
今回の作品は、タイトルも刺激的で、ソッコー、手に取った。
心臓移植をされた人間の感覚というものが、とてもリアリティがあり、そこから生じる衝動の行く先に待ち構えている事件など、起承転結がみごと。
それにしてもなぁ、ルカのような男の人、知力体力、人間力に美形、且つ冷静、こんな男の人いるかなぁ。
いるといいなぁ、なんて夢みちゃうような、思春期少女の胸をくすぐる、だけじゃない。
おばさんの私の、儚いかすかな記憶を呼び覚ますパワーあり。(*^_^*)
なんぞとミーハーな感想なんて書いてちゃいけない。
一人の少女の心臓移植という事象をきっかけに、人間の内面と、さらにその人気関係に於いて内在する、違和感というものに、真面目にガチで、取り組んでいた作品である、としっかり記しておこう。
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