アパートなどの賃貸契約を解除したら、当然、借主は明渡しなければなりません。
と言うか、明渡させるために契約解除するのですが・・・。
ところが、解除後にも明け渡さない借主がいます。
その場合、一月あたりいくらで請求するか?という問題があります。
月の途中なら日割計算するか?ということもあります。
その前に、賃貸借契約は解除されていますから「賃料」ではないのです。
「賃料」として請求すると、契約が解除されているのか、されていないのか?
分かりにくくなりますので「賃料」という文言は使わないようにしましょう。
「使用損害金」が適切な文言だと思います。
さて、いくら請求するかです。
賃貸借契約書に「明渡を遅延したときは、賃料の倍額を支払わなければならない」という内容が記載されている場合が多いと思いますが、その場合は、そのとおり賃料の倍額を請求しましょう。
遠慮する必要はありません。
それを肯定する地裁の判例もあります。
それに、賃料相当額では明渡に向けたプレッシャーになりません。
ですから賃料の倍額を請求して、かつ、キッチリ取りましょう。
明渡に苦労し、その上、解除後も賃料相当額を「賃料」として請求している例がありましたので、今後のために書いた次第です。