今日の読売新聞の31面に「コロナデマ投稿2人に賠償命令」という記事があります。志村けんさんにコロナをうつしたとするデマを流された被害者が、投稿者に損害賠償を求めた訴訟で、投稿者2人に対して計24万円の支払を命じたとの記事です。
率直な感想として、あまりにも金額が低すぎると思います。
記事の中に「国民的な人気の芸能人にコロナを感染させて死亡させたかのような印象を与え、精神的苦痛の程度は相当強い」との裁判官の判断が記載されていますが、実際に被害者の心痛は相当なものだと思います。それに対して2人合計で24万円は低すぎる。加害者は何の証拠もなく、デマを流したのでしょう。軽い気持ちなのか、経済的な利益を狙ってなのか、加害者側の動機等は判りませんが、いい加減な行動であることは間違いないでしょう。
それに対して、2人合計で24万円はどう考えても低すぎると思います。被害者はデマを流された上に、名誉を回復させるために訴訟をしないといけない。大阪地裁の判決ですから、訴訟をするためには弁護士に依頼するか自分でしないといけない。自分ではしないでしょうから弁護士に依頼しないといけない。精神的にも経済的にもダメージを受けます。
そして、その結果が2人合計で24万円ですから、日本は加害者天国と言っても良いぐらいです。一桁違いの、2人合計で240万円でも安いぐらいだと思います。何故かというと、普通の常識ある市民は、こんなことはしないですし、今はネットでデマ情報を拡散させることによって利益を上げる者がいるからです。被害者の精神的苦痛を考えても、不届き者に対する抑止力を考えても、慰謝料額をもっと高く判断すべきだと思います。
被害者が被害を回復するためには、受けた被害にプラスして相当な心労や労力が必要になります。加えて、不届き者が得をするようなことがない社会にするためにも、裁判官は慰謝料額をもっと高く判断して、警鐘を鳴らすべきだと思います。
※読売新聞の記事だけを基に記載しています。もし、私の事実認識に大きな誤りがあり、誰かに迷惑をかけるようなことがあれば謝ります。
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