安らぎの里・お絵描き、写真、時々古典

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古文 万葉の文学 万葉集

2017-08-17 13:21:56 | 古文

古文 万葉の文学その2

 ー万葉集ー

 

万葉集 西暦759年 後(万葉の時代の第4期)編者不明 大伴家持?

現在残っているもののうち、わが国で最も古い歌集

大和時代から奈良時代末期までの役450年間に作られた和歌、

4500首が、20巻に収められている。作者は天皇から庶民に至る

まで全国に及ぶあらゆる人々。

短歌、長歌、旋頭歌(せどうか)など、各種の形式の和歌が収録され、

階層や地域の違いにかかわらず、

心の思いが率直におおらかに歌われている。

 

万葉集の歌体     

●長歌(ながうた) 五七・五七・・・・・五七七

和歌の一種。五七を三回以上繰り返し重ね、最後は、七 又は 七七 を添えてとめる長い歌。

●反歌(かえしうた) 五七・五七・七

短歌の一種。長歌の後につけて、長歌の内容を要約したり、補足したりする。

●短歌(みじかうた)五七・五七・七

和歌の一種。万葉集中、最も多い形式の歌

●旋頭歌(せどうか)(双本歌・混本歌)五七七・五七七

上下二句から成る和歌の一種。万葉集の中に六十首みられるが、万葉末期には衰える。

 

 

万葉の時代は第1期から4期に分かれている。

第1期 近江町以前 西暦( ~672年)

舒明天皇(じょめいてんのう)、有間皇子(ありまのみこ)、

天智天皇(てんちてんのう)、額田の王(ぬかたのおうきみ)、

天武天皇(てんむてんのう)

第2期 藤原朝時代 西暦(672年~710年)

持統天皇(じとうてんのう)、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)、

山部赤人(やまべのあかひと)、志貴皇子(しきのみこ)、

大津皇子(おおつのみこ)、石川郎女(いしかわのいらつめ)、

大来皇子(おおくのひめみこ)

第3期 奈良朝時代前期 西暦(710年~734年)

山之上憶良(やまのうえのおくら)、山部赤人(やまべのあかひと)、

大伴旅人(おおとものたびと)、高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ)

第4期 奈良朝時代後期 西暦(734年~759年)

大伴家持(おおとものやかもち)、狭野茅上娘子(さののちかみのおとめ)、

防人(さきもり)

 

 

万葉集の中でも優れた歌を紹介されているページで皆に知られている有名な歌は

 

万葉の時代第2期の作 持統天皇:作

春過ぎて 夏きたるらし白たへの

衣ほしたり 天の香具山

 

もう一つ 万葉の歌その1で紹介した

題3期の山上憶良の、長歌

 

瓜食めば(うりはめば) 子供おもほゆ 栗食めば まして しぬはゆ 

いづくより きたりしものそ まなかひに もとなかかりて 

安眠し(やすいし) なさぬ

「瓜を食べると子供たちのことが自ずと思われる。栗を食べるとなお一層慕わしくなる。どこからやってきたのか、目の前にむやみにちらついて、よく眠ることができない。」

 

反歌

 白銀も金も玉も何せむに勝れる宝子にしかめやも

 

(しろがねもくがねもたまもなにせむに まされるたからこにしかめやも)

 

「銀も金も一体何になろう。どんなに秀れた宝も子供には及ばない。」

 

なんとも心豊かな暖かさを感じますね。

最近は少し失われてしまっているのかも・・・

文字での表現はやはり伝わるものがありますね。。

 

 

それではまた~~

 

 

 

 

 

 

 

 


古文 万葉の文学

2017-08-09 20:33:53 | 古文

古文 万葉の文学その1

 

大和・奈良時代(上代)の文学の中に、

古事記(伝説)・日本書紀(歴史・伝説)・万葉集(歌集)等がある。

人物や文学を見れば聞き覚えのある人、文学が多くある。

太安万侶(おおのやすまろ)・稗田阿礼(ひえだのあれ)・舎人親王(とねりしんのう)・大伴家持(おおとものやかもち)・山部赤人(やまべのあかひと)・柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)等・・・

百人一首もこの時代の歌が多くある。

その歌の中で、私の好きな歌が目に入った。こんなに古い時代の歌だったのかとびっくりでした。

白銀も金も玉も何せむに勝れる宝子にしかめやも

(しろがねもくがねもたまもなにせむに まされるたからこにしかめやも)

心にとまり子供のアルバムを作った時表紙にしていた歌でした。

昔々の人ってどんな生活だったのか想像もできませんが、子供を思う心、恋人、親、兄弟を思う心を素直に文字に表し、つたえていたのだなとしみじみ思いました。

改めてここで紹介したいなと思い古い時代の歴史に触れてみたいと思います。

古事記(和同5年)西暦712年

稗田阿礼が覚えていたことを太安万侶が記録したもの。現在残っているものの中で、わが国での最も古い書物。天皇家中心の歴史物語

上・中・下3巻からなり、大和言葉(日本人の言葉)を漢文で表そうとする努力の跡がうかがわれる。

上巻には、有名な

「天照大神(あまてらすおうみのかみ)の岩戸隠れ」、

「須佐之男命(すさのおのみこと)の大蛇(おろち)退治」等がある。

昔はあまり娯楽もなく映画が唯一というような時代、小学校でも、1年に1度か2度学校の講堂で全校集まっての映画鑑賞の日があったのを覚えています。

その時の1つに「天照大神(あまてらすおうみのかみ)の岩戸隠れ」を見た記憶があります。(@_@。

 

● 日本書紀 西暦717年

舎人親王、太安万侶らが編んだもの。

わが国で最も古い編年体(年代順で書かれている)歴史書

 

つづく・・ 

 

では又~

 

 

 


古文 土佐日記

2017-07-30 19:30:47 | 古文

古文  ・ ・・土佐日記・・・
平安時代中古の文学 西暦:931年
作者:紀貫之(きの つらゆき)生没年不明
(西暦868年ごろ~964年ごろ?)
平安時代前期の歌人で、六歌仙の一人 「古今和歌集」選者で中心歌人でもあった。
当代第一の歌人として認められた。

かな文字で書かれた最初の日記文学
男性の作者が女性に見せかけて書いている。

土佐の守の任期を終えた貫之が、土佐(高知県)から京都までの船旅を、
69首の和歌を交えて記録した最初の紀行文学でもある。
この日記の全編を流れるものは土佐任期中に亡くなった我が子への追慕でもある。と記されている


紀貫之




土佐日記冒頭 一部
をとこもすなる日記というものを、をんなもしてみむとて、するなり。某の年(それのとし)の十二月(しはす)の二十日余(はつかあまり)一日(ひとひ)の日の戌のときに、門出(かどで)す。その由(よし)、いささかに、ものに書きつく。



現代文

男も描くものときいている日記というものを、女のわたしもやってみようと思って書くのである。
ある年の12月の21日の日の午後8時に出発する。そのことの次第を、少しばかり記録しておく。







●仮名文字の文学
 平安時代には漢字の草体から発生した「平仮名」と、漢字の略体から変化した「片仮名」とが発達した。そこで日本語の表現が、自由に文学で記録できるようになる。「片仮名」は男性中心の学問研究に使用され、「平仮名」は女性中心の、表現活動に使用される傾向があった。
そこで女性による仮名文学が成立し発展する。ということで、平安時代の文学は女性による仮名文学の黄金時代を形成することとなった。

見ていただいて有難うございました。 

では又~~  


古文 枕草子

2017-07-26 20:14:51 | 古文



古文 ・・・枕草子・・・ 

 


清少納言  生没年未詳  
平安中期 西暦999年頃の女流随筆家。


「枕草子」は清少納言が、宮廷生活を送った、
十年間ばかりの体験を素材に書かれたものである。
長短、さまざまの文章、役三百段を編集した作品。
宮廷生活での見聞や感想を女性としての立場から
簡潔な表現と軽妙な機知でとらえている。
最初の随筆文学。後代にも多くの影響を与えた。

 
 




春はあけぼの(一段)

春はあけぼの。やぅやぅ白くなりゆく山ぎは、
少しあかりて、紫だちたる雲の、
細くたなびきたる。


現代文
春は夜明け(に限る)。だんだん白みつつある 山際の空が。
明るくなって、紫がかった雲がたなびいている(のがいい)。


夏は、夜。月のころは、さらなり。闇もなほ。
蛍のおほく飛びちがひたる、
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。雨など降るも、をかし。



現代文
夏の夜の満月のころは いうまでもない。 これが又(いい)。 
蛍がみだれ飛んでいるのや ほんのすこし 
ほのかに光っているのも いいものだ。
雨の降るのもまたまたいいものだ。

一段にあと、秋と冬がある・・





有難うございました。~ 






古典の世界 竹取物語追記

2017-07-21 16:28:30 | 古文





前回の平家物語パート2でも記しましたが、
竹取物語(物語)は平安時代(中古)西暦889年のもので、
ひらがなの文章で創作された現代残っている最も古い物語で、
「物語の祖(おや)」と呼ばれる。 作者不明




ここで、ちょっと時代の流れを

大和・奈良時代を(上代)
平安時代を(中古)、約400年間
鎌倉・室町時代を(中世)、約400年間
江戸時代を(近世)、約260年間
明治以降を(近代)の文学とされている。


●大和・奈良時代(上代)の代表的な文学
古事記(伝説) 作者:太安麻呂(おおのやすまろ)
日本書紀(歴史・伝説) 作者:舎人親王(とねりしんのう)
万葉集(歌集) 作者:大伴家持(おおともやかもち)?
  等がある


●平安時代(中古)の良く知られている作品   
竹取物語(物語) 西暦889年 作者不明
伊勢物語(歌物語) 作者不明   
古今和歌集(歌集) 紀貫之ら
土佐日記(日記) 紀貫之  
蜻蛉「かげろう」日記(日記)  藤原道綱の母
枕草子(随筆) 清少納言  
和泉式部日記(日記) 和泉式部
源氏物語(物語) 紫式部  
更級「さらしな」日記 菅原孝標(すがわらたかすえ)の娘
今昔物語集 作者不明
 
  等がある。

こうして見ると、1200年以上前の文学を、
こんなに身近に感じ、読み継がれているって
すごいな~~~(´-`*)

では又~~~