古文 万葉の文学その2
ー万葉集ー
万葉集 西暦759年 後(万葉の時代の第4期)編者不明 大伴家持?
現在残っているもののうち、わが国で最も古い歌集
大和時代から奈良時代末期までの役450年間に作られた和歌、
約4500首が、20巻に収められている。作者は天皇から庶民に至る
まで全国に及ぶあらゆる人々。
短歌、長歌、旋頭歌(せどうか)など、各種の形式の和歌が収録され、
階層や地域の違いにかかわらず、
心の思いが率直におおらかに歌われている。
万葉集の歌体
●長歌(ながうた) 五七・五七・・・・・五七七
和歌の一種。五七を三回以上繰り返し重ね、最後は、七 又は 七七 を添えてとめる長い歌。
●反歌(かえしうた) 五七・五七・七
短歌の一種。長歌の後につけて、長歌の内容を要約したり、補足したりする。
●短歌(みじかうた)五七・五七・七
和歌の一種。万葉集中、最も多い形式の歌
●旋頭歌(せどうか)(双本歌・混本歌)五七七・五七七
上下二句から成る和歌の一種。万葉集の中に六十首みられるが、万葉末期には衰える。
万葉の時代は第1期から4期に分かれている。
第1期 近江町以前 西暦( ~672年)
舒明天皇(じょめいてんのう)、有間皇子(ありまのみこ)、
天智天皇(てんちてんのう)、額田の王(ぬかたのおうきみ)、
天武天皇(てんむてんのう)
第2期 藤原朝時代 西暦(672年~710年)
持統天皇(じとうてんのう)、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)、
山部赤人(やまべのあかひと)、志貴皇子(しきのみこ)、
大津皇子(おおつのみこ)、石川郎女(いしかわのいらつめ)、
大来皇子(おおくのひめみこ)
第3期 奈良朝時代前期 西暦(710年~734年)
山之上憶良(やまのうえのおくら)、山部赤人(やまべのあかひと)、
大伴旅人(おおとものたびと)、高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ)
第4期 奈良朝時代後期 西暦(734年~759年)
大伴家持(おおとものやかもち)、狭野茅上娘子(さののちかみのおとめ)、
防人(さきもり)
万葉集の中でも優れた歌を紹介されているページで皆に知られている有名な歌は
万葉の時代第2期の作 持統天皇:作
春過ぎて 夏きたるらし白たへの
衣ほしたり 天の香具山
もう一つ 万葉の歌その1で紹介した
題3期の山上憶良の、長歌
瓜食めば(うりはめば) 子供おもほゆ 栗食めば まして しぬはゆ
いづくより きたりしものそ まなかひに もとなかかりて
安眠し(やすいし) なさぬ
「瓜を食べると子供たちのことが自ずと思われる。栗を食べるとなお一層慕わしくなる。どこからやってきたのか、目の前にむやみにちらついて、よく眠ることができない。」
反歌
白銀も金も玉も何せむに勝れる宝子にしかめやも
(しろがねもくがねもたまもなにせむに まされるたからこにしかめやも)
「銀も金も一体何になろう。どんなに秀れた宝も子供には及ばない。」
なんとも心豊かな暖かさを感じますね。
最近は少し失われてしまっているのかも・・・
文字での表現はやはり伝わるものがありますね。。
それではまた~~