ここは狩宿(かりやど)北軽井沢に近い山村だ
狩宿と言う地名は昔この地方を治めていた大名が
この地で狩りをして宿を取った所と言うことで
狩宿と地名が付いたと言う
きれいな小さな村で村中の人々は皆仲良く住んでいた
季節は秋 空が澄み切った快晴の日の午後
ミナは赤い房と鈴をいっぱいつけた馬に乗って
朝日国三郎の所に嫁いできた
目がパッチリとして大きく、色白で面長な顔
美しいミナが馬から降りると
「まるで白い鶴が舞い降りたようだ」
「なんて綺麗な人だろう」
「こんな田舎によくもあんなに美しい人がきたもんだ」
村人達は口をあんぐりと開けて絶賛していた。
(北軽井沢のチロル風の赤い三角屋根の別荘)
若く美しいミナに 国三郎がひとめぼれして
やっとのことで結婚をしてもらったのだった。
つづく